吉田哲氏
「景気回復に向かうアメリカでテーパリング(金融緩和の縮小)が始まったことで、昨年初めあたりまで顕著だったコモディティの上昇が見られなくなったのです。ただ、今後はアメリカ経済の復調そのものが、コモディティを上昇させる要因になってくるでしょう」

 ドットコモディティのアナリスト・吉田哲氏は、コモディティの今後についてポジティブな見方を示した。彼が指摘するように、このところNYダウは史上最高値の更新が続いている。だが、株高とはマネーが株式市場に流入した結果であり、逆に資金が逃避していくコモディティにとってはよくない印象があるが……。

「リーマンショック後の世界的な金融緩和を背景に、’09〜’12年のコモディティ価格は全般的に上昇していました。当時はドル安・株高だったので、世界の指標となるドル建てのコモディティが割安に映り、強含む傾向がありました。つまり、この先、価格が上昇しそうな状態だったのです。この頃は、ドル建てのコモディティがほかの貨幣建ての市場価格を牽引し、コモディティ全体が上昇したわけです。一方、円建てのコモディティは、円高時には弱く見えてしまう……。当時はドル/円が円高方向に推移したので、東京のコモディティ市場ではドル建てほど上昇しない状況が続いていました。ところが、現在の状況はアメリカの金融政策をきっかけとして上昇した過去のパターンとは異なるのです。今後、アメリカ経済の好調がコモディティを牽引すると見ていい。すでに米国内では、株高によって市場から資金を調達しやすくなった企業が、活動を活発化させている。必然的に原油や銅、白金など産業用商品の需要の高まりが期待され、値上がりが想定されるわけです」

 かつては世界的金融緩和によってジャブジャブに溢れたマネーが、コモディティの上昇を支えていたが、これからはアメリカ経済の好調が牽引していく……いずれにせよ、上昇が期待できるということだ。

【吉田哲氏】
商品先物のオンライン取引で預かり資産、売買高1のドットコモディティ株式会社・コモディティアナリスト。テレビ、ラジオなどで精力的に情報を発信

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