日本戦に勝って喜ぶ韓国を見て、我が振りを直せ
もっとも、世の中には、日本代表を必要以上に強く見せたがっている人がいることも事実。日本のサッカー産業を支えているのは紛れもなく日本代表だ。それが強そうに見えなければ、産業は好転しない。ものは売れない。視聴率は伸びない。メディアもその一員に含まれる。
とはいえ、そうしたメディアの実態を知ってしまったファンが急増していることも事実だ。ブラジルW杯における惨敗は、メディアの応援報道の弊害をも浮き彫りにした。メディアの信頼度は低下した状態にある。話を半分疑って掛かろうとする人はグッと増えている。従来の手法は、通じにくくなりつつある。
アジア大会の韓国戦のような敗戦を、どれほど容認できるか。メディアはどれほど耐えることができるか。メディアの一員として言わせてもらうなら、アギーレより心配になるのはこちらの側だ。設定をあえて低くして臨んでくる相手に勝利し、大喜びする姿はあまりにも愚か。他人の振り見て我が振り直せ。アジア大会の準々決勝は、そうした意味でとても良いサンプルだったと僕は思う。
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スポーツライター杉山茂樹氏の本音コラム。