「最近の中高年男性に増えているのが“性欲はあるが、女性とベッドインするとナニがタタない”という悩みなんですね。これは典型的な心因性EDで、放っておくと、性欲そのものも失う危険があるのです」
 と語るのは、『脳で感じるセックス入門』の著者であり、弘邦医院院長のドクター林氏だ。

 同様の症状が現れている読者もいるのではないだろうか。実はコレ、中高年男性に限らず若者の間でも広がっているという。
 「理由はいろいろ考えられますが、今の日本人男性はAVやアダルト漫画などを見て性欲を駆り立ててきた世代。これらが悪いとは言いませんが、やはり“与えられる情報”ばかりで性欲処理をしていると、本来持っているオスの能力が弱まってしまうのです。それは体力的な話ではなく、“快感脳”と私が呼んでいる、イヤラしいことを想像して気持ち良くなる能力です」

 快感脳が活発に働いていないため、いざベッドで生身の女体を前にしても、グッと盛り上がるものが弱いのだという。
 「これを鍛え直す必要があるのです。かといって、AV厳禁で治るワケではありません。大事なのは、いかにして脳が興奮するドーパミンやアドレナリンを性行為中に多く出せるかがポイントとなります」

 その方法は意外と簡単だ。
 まず、男性の場合、アドレナリンやドーパミンは、「視覚から入る情報」で強く分泌されるという。
 「そう聞くとAVでも問題ないように思えますが、違うんです。この“視覚から入る情報”とは自分が能動的に動いて、イヤラしい光景を発見した時の喜びなんです。例えば、フェラチオをしてもらうときも、寝転がって舐めてもらうより男性は仁王立ちになる。すると、自分の足元に女性が跪いている光景が視覚に飛び込んできますよね」

 女性を奴隷扱いするワケではないが、男性の脳には「支配欲」や「征服したい」欲望が強く備わっているため、
 「自然と脳からアドレナリンやドーパミンがドバッと出て、ペニスもいわゆる“戦闘態勢”に入るのです」
 この要領で自分なりに興奮する光景を見つけていくのだ。むろん、常に女性を支配している感覚を忘れてはいけない。
 「人にもよりますが、自分の目の前で女性を大股開きにさせることで、強い支配欲を覚える男性もいます。逆に自分の体の上で腰を振る女性に、奉仕させている興奮を得る男性もいます。大事なのは、自分が強いオスになっている光景を見つけ出すことなんです」

 こうしたことを意識せず、ただヤリたい欲望だけでベッドインしてしまうと、快感脳が思ったより働いてくれず、愚息も思ったように勃起してくれないのだ。
 「注意すべきは、パートナーの女性に“お前は俺の奴隷だ”的な発言はしないこと(笑)。怒られちゃいますからね。これらは自分の頭の中で考えればいいだけで、口に出す必要はない。セックス中も妄想を働かせて、“俺は強いオスだ!”と意識するだけで十分なのです」

 まずは自分好みの“視覚ポイント”を見つけるべしだ。

ドクター林
弘邦医院(東京・江戸川区)院長。『脳で感じるセックス入門』や『お医者さまが教える癒されてもっと気持ちよくなる!』など著書も多数。ED治療にも精通しており、現在、同医院では局部海綿体注入法による「ICI治療」も行っている。