9月特集 アジア大会2014の発見!(11)

 仁川アジア大会第6日の24日、女子ホッケー1次リーグが行なわれ、女子日本代表の「さくらジャパン」はライバル韓国に0−2で敗れた。これでB組の日本(世界ランキング10位)は1勝1敗となり、優勝候補の韓国(9位)は2連勝となった。

 今大会の優勝チームに与えられる2016年リオデジャネイロ五輪の出場権。このアジア大会で五輪出場が決まるのはホッケーのみ。アジアの頂点に立てば、団体競技でリオ一番乗りの切符を手にできるが、その最大のライバルが開催国の韓国というわけだ。

 日本は、前回の中国・広州アジア大会の1次リーグでも韓国に0−2で敗れ、ロンドン五輪の出場権を最終予選に回ってつかんだ経緯がある。ロンドン五輪では日本が9位、韓国が8位、そして中国(世界5位)が6位という結果だった。アジア勢の3番手の位置に甘んじていた日本は、ロンドン五輪の後、韓国人のユ・スンジン監督を招聘して強化を図ってきた。攻守において「三角形」を意識した動きでボールをつなぎ、崩して、奪うという戦術が浸透していくにつれて結果もついてきた。昨年はアジアカップ、東アジア大会、アジア・チャンピオンズトロフィーの3冠に輝いた。

 今大会前の強化試合でも自分たちのホッケーを確立しつつあり、手ごたえを掴んで仁川に乗り込んだ。1次リーグ初戦、香港(世界40位)戦では14−0と快勝して幸先のいいスタートを切っていた。しかし、リーグ2戦目の強豪との一戦では、地元の応援の中で負けられない韓国の勢いとスピードに圧倒され、自分たちがやりたかったことを相手にされてしまう。攻守ともに先手をとられ、前半で2点を失う。後半の第3、第4クオーターでは前半ほとんどなかった攻撃のチャンスが数回あったものの、堅い守りの韓国のゴールを割ることが最後までできなかった。

 立ち上がりから攻勢をかける韓国に対し、日本は自陣で引いて守るしかなかった。前半13分に右サイドから攻めてきた韓国のスピードについていけず、シュートをGK吉川由華が一度ははじいたものの、そのこぼれ球を拾われて先制点を奪われた。2点目は前半24分に与えたペナルティーコーナー(PC)からの強烈なシュートだった。お互いの力関係から見ても1点勝負の対決だっただけに、2失点した時点で日本の勝利は遠のいた。

 司令塔のMF中川未由希主将は「前半の立ち上がりで相手に2本のチャンスを作られて失点してしまった。日本も後半にチャンスがあったが、ぎりぎりのところで入らなかったので最後に点を取るところまではいきたかった。予想はしていたが、相手のスピードが速くて自分たちが後手に回ってしまった。監督からはPCを取られてはいけないと言われていたが、3本も与えてしまい、うち1本で得点された。ルーズボールも全部韓国に拾われたので厳しかった。

 ずっと韓国対策をやってきたが、(予想以上に)速いプレッシャーで囲まれたり、シューティングサークルで押し込む勢いに負けてしまったり、自分たちがやろうとしていたパス回しを逆にやられてしまったりした。これが実力だがけど、まだ自分たちの力を出し切れていないし、まだ終わっていない」と、試合を振り返った。

 一方、諦めない姿勢を見せて後半に反撃に転じ、「本来のプレイができていた」(ユ監督)ことは次につながるはずだ。

「試合前に選手たちには言ってあったことだったが、韓国のスピードは警戒していた。だが勢いのあった相手に対応しきれずに失点してしまった。ただ、第3、第4クオーターでは自分たちの動きができていたので良かった。おそらく準決勝の相手は中国。手ごたえはつかんだので、次戦に向けてしっかり対策を立てて頑張りたい。中国に必ず勝って、韓国との決勝でリベンジしたい」(ユ監督)

 今大会は、4カ国×2組の予選リーグ戦を行ない、各組上位2チームが準決勝に進出する。日本はリーグ戦を2位通過して29日の準決勝に臨む可能性が高い。リオ五輪出場権がかかる決勝は10月1日に行なわれる。

辛仁夏●文 text by Synn Yinha