「レジャー白書2014」(日本生産本部)によれば、2013年の余暇市場は11年ぶりに前年を上回った。理由は国内旅行が好調だったこと、遊園地・テーマパークが過去最大の売上を記録したことが寄与している。テーマパークといえばディズニーランドしか成功しないと言われていた日本の常識を打ち破り、急成長しているテーマパークのひとつ、大阪市の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の魅力について大前研一氏が解説する。

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 大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」が絶好調だ。映画『ハリー・ポッター』の世界を再現した新エリア「ウィザーディング・ワールド・オブ・ザ・ハリー・ポッター」が人気を集め、8月の入場者数は例年より雨の日が多かったにもかかわらず133万人に達し、単月として過去最高を記録したのである。
 
 USJの年間入場者数は開業した2001年度の1102万人をピークに800万人前後で推移していたが、2012年度は975万人、2013年度は1050万人と復調。USJは「ハリポタ効果」によって2014年度に開業年度を上回ることを目指している。

 百聞は一見に如かず。私も8月にUSJを訪れてハリポタを体験してきた。USJの年間売上高の半分ほどに匹敵する約450億円もの巨費を投じたハリポタは、たしかに面白かった。USJのアトラクションはすべて経験しているが、最新の映像テクノロジーと乗り物を組み合わせたハリポタの進化はケタ違いだった。

 USJは、しばらくはハリポタ一発で集客できると思うが、長く好調を持続するためには、やはり新たな出し物が必要となる。USJの運営会社ユー・エス・ジェイはハリポタ効果を追い風に、2015年度にも東京証券取引所第1部への株式再上場を検討しているという。その場合、時価総額は4000億〜5000億円になると言われているので、ゴールドマン・サックスなどの投資グループは10年間で4〜5倍儲ける勘定になる。

 さらに時価発行すれば、ハリポタ投資を回収できるだけでなく、新たなテーマ施設の構築も可能になる。

 私が訪れた時は大人気アニメ『ワンピース』のプレミアショーを開催中(9月30日まで)だったが、そういう人気のあるアニメやゲーム、ユニバーサル・ピクチャーズのヒット映画などを取り込んだアトラクションやショーを投入していけば、まだまだ新規来場者もリピーターも増やせるだろう。

※週刊ポスト2014年10月3日号