ヱスケー石鹸のリサイクル石けん製品『きれいに生まれ変わってせっけん』

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 調理をする直前に必ず行うことといえば、衛生のための手洗いだが、そのときに使っているハンドソープや石けん、消毒液の「原料」や「排水の悪影響」などを考えたことはあるだろうか。

 汚れやニオイを落とし、爽やかな香りがする手洗い用の商品はよく見かけるが、商品パッケージに記載された情報をチェックできても、身体や水環境に配慮した原材料が使われているのか、判断するのはとても難しい。

 そこで紹介したいのが、廃食油(使用済みの食用油)を原料にした、ヱスケー石鹸の『リサイクル石けん製品』。同製品は、2011年に財団法人日本環境協会から「エコマーク」の認定を受けている。

 廃食油を使ったリサイクル石けんは、「臭い」「泡立ちが悪い」「使い心地が悪い」というイメージを持っている人もいるかもしれないが、同製品は廃食油を使っているのに、無添加・無香料で肌に優しく、心地よい洗い上がりを得られる。

 化粧石けんに引けを取らないリサイクル石けんが誕生したのは、埼玉県の養護教員が、児童たちの手荒れの原因に気がついたことと、ヱスケー石鹸の社長である倉橋公二氏が、石けん作りに強いこだわりをもっていたことが、大きく関係している。

 今から12年前の2002年。埼玉県の養護教員が、学校の児童の手荒れを心配し、その原因が、石けんの香料によるものだと気がついた。そこで教員は、ヱスケー石鹸に「香料や酸化防止剤が無添加で、子どもたちの手に優しく、排水が環境を汚さない、リサイクル石けんを作れないか」と問い合わせをしたという。

 この教員の声をきっかけに、ヱスケー石鹸はリサイクル石けん作りをスタート。このとき同社の倉橋社長は「給食室や地域の方が供出してくれた植物油で作ること。子どもたちの給食で使った食用油を再利用して、子どもたちの手をキレイにしたい。そして、その泡が子どもたちの街の川や海を汚さないようにしたい」という、強い思いがあった。

 倉橋社長は、自身の信念を貫こうと、何度も試作を重ねて原料を見直し、石けんの原料となる植物油を再精製することで、リサイクル石けん独特の臭いをカットすることに成功。また、製法を工夫して泡立ちと使用感も改善した。

 その結果、2003年に小学校からリサイクル石けんの納入依頼があり、「無添加・無香料のシンプルな石けんは、敏感肌の子どもにも使いやすい」という評判が広まって、数多くの学校で導入が進んでいった。現在は、学校だけでなく、官公庁、ホテル、外食産業、社員食堂などでも使用されている。