予約受付開始から24時間で過去最高の400万台以上の予約を受け付けた「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」ですが、これら新型iPhoneを購入するべく、ニューヨークにあるApple Storeには大勢の中国人が群れをなして訪れたそうです。そんなApple愛好家な中国人たちがどのようにしてiPhoneを購入していったのかを、Casey Neistatさんがムービーに収めてYouTube上で公開しています。

Black Market Takes Over the iPhone 6 Lines - YouTube

ムービーは2014年9月18日(木)、ニューヨークのプリンス通り沿いにあるApple Store SoHo前の様子からスタート。



iPhone 6発売まで19時間26分前の様子がこちら。



列の先頭に並んでいるのはアジア系のおばあさん。カメラを向けられても、Apple Storeの店員に話しかけられても笑顔を返すだけで何も語りません。



ムービーではニューヨーク内にある他のApple Storeの様子も撮影しています。



しかし、どこに向かっても列にならんでいるのはアジア系の人々ばかり。









数年前まで見られた活気や興奮を列から見ることはできず、列に並んでいる人たちの目的はiPhoneとは完全に別なところにある、とCasey Neistatさん。



ニューヨーク・マンハッタンのアッパー・ウエスト・サイドにあるApple Storeの前に並んだ女性や……



ニューヨーク五番街に並ぶ子連れの女性……



西14丁目のApple Store前には編み物をしながら気長に待っている女性の姿も。列に並ぶ人々は一様に「iPhoneを購入するために並んでいる」と語りますが、Neistatさんはその言葉を全く信じていない模様。



Apple Storeの周辺を歩くことで列に並んでいるのはほとんどは中国人であることが分かったようで、Neistatさんは中国人と話をするために中国語が話せるAaron Reissさんを助っ人として招集。



というわけで、Aaronさんに中国語で話を聞いてもらいます。この男性は2日前から列に並んでいるとのことで、かなりお疲れモード。iPhone販売開始までまだ半日以上ありますが大丈夫でしょうか……



中国語を巧みに扱うAaronさんのおかげでインタビューはかなりスムーズに行えた模様。



そして夜になると、列に並んでいた人々は寝始めます。



傘をさして寝たり……



ダンボールを敷いてごろ寝したり……



複数人で団子状態になってスヤスヤ。



ビニール袋の中に入って寝ている猛者も発見。



列に並んでいる間は道路脇で生活することになるので、そこら中にゴミの山が出現しています。





列はぎちぎちに詰まっているので道路にはみ出す人々も続出。



ダンボールと毛布を持参して快適に眠りこける人たちもチラホラ見受けられます。



列に並んでいるほとんどがアジア系です。



そしてとうとう見かねた警察が出動。



通行の邪魔になる、ということで歩道や車道にはみ出さないよう注意して周ります。





「あなたたちは石けんって知ってますか?」



「酷い悪臭ですよ」と、暴言を吐く警察官。あまりのマナーの悪さにいらだちを隠せません。



ようやくiPhone発売7時間前になったところで列の中で中国人同士でのケンカが勃発。





さらには警察官に取り押さえられる人も。



抵抗しますが……



がっちり警察官に抑えられ……



そのままパトカーで強制連行されてしまいました。





そして朝5時。列に並ぶ人々にApple Storeの店員が「購入手続きは英語で可能ですか?」と問いかけますが、答えは「ノー」の一言です。



そんな中国人たちがiPhoneを購入する際の流れは以下の通り。



まず始めに自分の要求を言い……



iPhoneは2台購入します。



そして大抵の場合足元はラフで履きやすい靴やサンダルなど。



そして朝だろうが夜だろうが地べたで眠りこけ……



あとはひたすら待ちます。



これらの行動はどのApple Storeの前でも大抵同じようなもの。







ついにiPhone 6が販売開始、ということでApple Storeがオープンします。店員は拍手で場を盛り上げようとしますが……



列に並ぶ人々はようやくiPhoneをゲットできるというのにまったく興味がないようです。





iPhone購入時は……



すべて現金で支払います。



最初にiPhoneをゲットしたおばあさんがApple Storeから出てきました。



おばあさんは他のiPhone購入者と集まり……





どこかへ消えてゆきます。



他の購入者たちも……



購入したiPhoneを一箇所に集結させています。念願のiPhoneをゲットした、という様子はまったくなし。



そして大量に集められたiPhoneを持った人々は、謎の人物と接触。



そして購入したばかりのiPhoneを手渡します。









iPhoneを受け取った人物は紙に書いた何かを見せ……



iPhone購入者がこれに納得すれば交渉成立、ということで現金が支払われます。



このような取引がいたるところで勃発しているようで、怒り心頭な住民の姿もムービーには収められています。



なお、iPhoneを購入するために中国人が大挙したのはアメリカのニューヨークだけではありません。日本のApple Store前でも大勢の中国人が目撃されています。

AppleStore銀座で、iPhone6/6Plus 発売日に中国人がしていたことの目撃談。「大量の横入り」「深夜4時に40人超えで騒ぐ」「空気が凄く殺伐としてる。こわいよ〜」 - Togetterまとめ



「iPhone 6」ついに発売!Apple Storeは中国人とホームレスに占拠され、揉め事騒動に : IT速報



転売されたiPhoneたちの行方は不明ですが、一部は中国や香港に密輸しようとしたところを押収されています。

blog of mobile » Blog Archive » 中国の税関で申告せずに持ち込もうとした20台のiPhone 6を押収



blog of mobile » Blog Archive » 香港でもiPhone 6の密輸を摘発、138台のiPhone 6が押収される



なお、9月19日からiPhone 6/6 Plusが販売開始となったのはアメリカ・カナダ・イギリス・フランス・ドイツ・オーストラリア・香港・日本といった一部の国と地域だけであり、中国での発売時期は未定となっています。