年金削減をおこなう一方で、国民から預かった年金積立金を危険な株式運用に投じていく考えを明らかにしている塩崎恭久厚生労働相が、武田薬品工業、新日鉄住金など、東証1部に上場する23銘柄、計8万6000株以上保有していることがわかりました。また、安倍首相の経済政策「アベノミクス」相場に乗って約2年で約2800万円の含み益を得ていました。

優良銘柄ズラリ

 塩崎厚労相が2013年3月に衆院議長あてに提出した資産等報告書によると、非上場2社を含め、25銘柄計8万6472株を保有しています。東京電力、中部電力はじめ、ゼネコン、鉄鋼、電機、化学、輸送機器など業種を代表する東証1部の優良銘柄がズラリと名前を連ねています。(表参照)

 第2次安倍改造内閣が発足した3日の終値で計算すると、時価総額は約7450万円にのぼります。アベノミクスが始まる直前の12年11月1日の始値と、3日の終値を比較すると、含み益は約2800万円になります。

安倍首相抜てき

 大臣就任会見で、塩崎氏は、130兆円にのぼる年金積立金の運用見直しについて、「国債の運用に偏っていたものを分散投資することによって、安全で効率的な運用をする」と強調、「ベンチャー(新興企業)や未公開株への投資もあり得る」とのべました。

 これは、安倍政権が消費税10%増税などを押し付けるために、年金積立金の運用で株式投資を拡大して株価をつり上げ、“好景気”を演出する計画に沿ったもの。首相が担当相にすえた塩崎氏には「国民の年金を危険にさらす株価維持担当相」との評も出ています。

塩崎厚労相の株保有状況

武田薬品工業 3630
新日鉄住金 19747
鹿島 5347
三越伊勢丹 2268
愛媛銀行 150
太平洋セメント 600
三井造船 3000
ブリヂストン 1000
パナソニック 5620
帝人 11000
ソニー 1100
日本電信電話 100
ハリマ化成グループ 1000
中部電力 1769
東京電力 1659
デンソー 1100
王子ホールディングス 1100
富士通 3348
旭硝子 2205
全日本空輸 13119
三浦工業 2000
日立製作所 4200
JXホールディングス 1500
《注》2013年3月25日提出の「資産等報告書」から