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●2012年2月に音楽活動をスタート声優としてさまざまな活動を行い、2012年2月にはソロでの音楽活動を開始した花澤香菜。そんな彼女の6thシングル「ほほ笑みモード」が2014年10月1日にリリースされる。

サウンドプロデュースとして新たにDJとして世界を舞台に活躍する森田昌典氏と、数多くの音楽活動を経験してきたマルチプレイヤー・阿部登氏によるトラックユニット・STUDIO APARTMENTを起用。クラブミュージックをテーマに花澤香菜の3rdシーズンがスタートする。

そこで今回、6thシングル「ほほ笑みモード」のリリースを前に、花澤香菜本人が語ったメッセージを紹介しよう。

○花澤香菜が語る6thシングル「ほほ笑みモード」

――2012年の2月にスタートした花澤さんの音楽活動ですが、元々音楽活動についてはどのような考えでしたか?

花澤香菜「以前からキャラクターソングなどでレコーディングをする機会も多く、歌うこと自体はすごく好きだったので、音楽活動自体は楽しいなと思っていました」

――ソロでの音楽活動に興味はあったのですね

花澤「もしこのラインを越えると音楽活動ができる、そんな境界線があるとしたら、そろそろ走り出したほうがいいかもしれない、そんな風に思ったりもしていました」

――ご自身名義での音楽活動が決まったときは?

花澤「私の声を活かした声質重視の音楽活動をやらせていただけるというお話を聞き、さらに情熱を持って支えてくださる方たちと一緒にできるというのがすごくうれしかったです」

――音楽は好きというお話ですが、普段はどんな音楽を聴いていらっしゃいますか?

花澤「よく聴くのはバンドサウンドですね。チャットモンチーとかフジファブリック、あとは相対性理論、やくしまるさんの歌が好きでよく聴いていました」

――そして1stシーズンがスタートするわけですが、最初にデビュー曲の「星空☆ディスティネーション」を聴いたときの感想は?

花澤「『星空☆ディスティネーション』の前に、実は北川(勝利)さんからデモを何曲ももらっていて、これから音楽活動をしていくにあたり、私がどういう歌い方をしていくかを決めるために、そのデモ曲を使ってレコーディングをしていたんですよ。そんな中、最後のほうに『これが表題曲だぜ!』って北川さんからいただいたのが『星空☆ディスティネーション』で、曲を聴いたとき、北川さんの想いの強さとともに、『あ、これですよね』ってすぐに納得できたのが、すごく印象に残っています」

――あらためて花澤香菜として歌うにあたり、キャラソンを歌うときと比べて、意識的な違いはありましたか?

花澤「キャラソンはやはりキャラクターありきで、キャラクターを演じる延長線上としてお芝居と同じ感じで歌っているので、比べるとまったく違うものですよね。最初のころは作詞に参加していなかったので、作家さんと北川さんとの3人で話し合いながら作り上げていくという感じだったんですけど、だんだん活動が進むにつれて、私が書いたり、岩里(祐穂)さんと話している中で出てきたテーマに沿って、岩里さんに書いていただいたりすることで、徐々に私の想いも活動に反映できるようになってきたので、今後はもっともっと違いが出てくると思いますし、もっともっと自分を出していけたらいいなと思います」

――やはり自分の気持ちが入ったほうが歌いやすいですか?

花澤「歌うスタンスが明確になると思います。自分自身がまだよくわかっていない部分もありますが(笑)。初めて、何の作品にも関係なく、花澤香菜自身としてライブのステージに立ったときは、すごく緊張しちゃって……何だこれは? って。今後は作詞をしていく中で、いろいろと自分について考えて、さらに自分にのことを発見していくことになると思います。たぶん自分自身については、これからもずっと考えていくことになると思いますが」

●1stシーズンから2ndシーズンへ――1stシーズンは3カ月に1枚ずつというペースで4枚リリースされましたが、けっこう大変だったのではないですか?

花澤「レコーディング自体はものすごく楽しかったですし、1stシーズンについては着地点が最初から見えている状態だったので、もう頑張るだけでしたね」

――そしてその集大成ともいえる1stアルバム「claire」についてはいかがですか?

花澤「シングルと並行しての作業で、しかもたくさんの作家の方からいろいろなディレクションを受けるので、とっても充実したレコーディングでした。なので、収録の後半は、こんな素敵な日々がもう終わってしまうのかと、すごく残念に思う気持ちがありました。でも、あらためて出来上がったものが世に出て、いろいろな人から『アルバム良かったよ』と言っていただいて、すばらしいものができたんだと客観的に感じることができて幸せでした」

――怒涛のリリースラッシュだった1stシーズンと比べて2ndシーズンはやや期間が空いて、ゆったりとしたスタートでした

花澤「そうですね。ただその空いた期間に"RO-KYU-BU!"というユニットで歌って踊って(笑)。なので、ライブや歌うことから離れていたわけではないですし、次はどういう展開でいこうという話もしていたので、特に不安に思うこともなく、ただ感覚だけは忘れないようにしながら過していました」

――2ndシーズンでは25曲入りのアルバム「25」をリリースされていますが、その制作も楽しい時間だったのでは?

花澤「私自身はすごく楽しかったんですけど、とにかく25曲というのは本当に大変なことなんだって、スタッフさんや北川さんを見ていて、痛いほど思い知りました。その期間、シングルも同時にやっていたので、全27曲で、全部オリジナル。私は歌録りのスケジュールだけなんですけど、北川さんや周りのスタッフはずっと、本当に毎日作業をしていただいていたわけですから。でも、それをストレスと感じることなく、すごく熱意を持ってやっていただいているのがわかったので、私も頑張るぞって感じで楽しくやらせてもらいました」

――そしてついに3rdシーズンとなるわけですが、その前にライブ活動についてもお聞かせいただけますか?

花澤「1stシーズンの『claire』のライブのときは2回だけだったのですが、ものすごく緊張してしまって……。これまでに歌ったことがないビックリするくらいの曲数で、演出もいろいろあって、それを間違えないようにしなきゃいけないし、ステージの上の私をみんなが観てる。でも、いろいろな人に支えられていることが実感できて、2回目のライブの最後には、緊張からも少し解き放たれた感じですごく楽しくなってきたんですよ。だから、せっかく楽しいという感覚がつかめそうなのに、もう終わってしまうのかと思うとすごく残念で(笑)。なので、ライブの後、もっとライブをやりたいです! とみんなに伝えたのを覚えています」

――2ndシーズンのライブはいかがでしたか?

花澤「『claire』のライブの後、シングルのライブや、"かなまつり"という"ひなまつり"にかけた女子会のようなイベントをやったんですよ。そのとき、北川さんのギターと華さん(末永華子)のピアノと私の3人編成でのアコースティックライブをやらせていただいたんですけど、音数の少ないライブは初めてで、すごく楽しかった。3人のコミュニケーションで歌うのも面白いなって。そんなことを考えながら、次のライブに向けてのワクワク感がどんどん募っていきました」

――2ndシーズンのライブは4公演ですね

花澤「最初はやっぱり緊張しました(笑)」

――ちなみに普段のイベントなどでもステージに立つときは緊張しますか?

花澤「全然しないです(笑)。もちろん要所要所でピリッとするときはありますが、あそこまでガチガチに緊張することはなかなかないですね。ちょっと不思議な感じです。ただ、『claire』のときほどは緊張しませんでしたけど」

――心地よい緊張感とでもいいましょうか?

花澤「そうですね。今回は『25』ということで、25曲以上歌ったんですけど、意外といけるなって(笑)。4公演やってみて、4カ所それぞれ雰囲気がまったく違う。お客さんのノリも違うし、会場の響き方も違う。やっぱりライブは生ものだなって。大阪公演では、風船が空からステージに降ってくる演出があったんですけど、それがふわっとじゃなくて、ドボドボって落ちてきたり……そんなハプニングも面白いなって思いました。とにかく、ツアー自体がすごく新鮮だったので、終わった後は、もっともっといろいろなところに行きたいなって思いました」

●「ほほ笑みモード」で3rdシーズンがスタート――そしてついに3rdシーズンのスタートとなる「ほほ笑みモード」がリリースされますが、これまでとは少しサウンドが変わってきた感じですね

花澤「テーマがクラブミュージックなんですけど、そのイメージが自分にはあまりなかったので、いったいどんな曲になるんだろうって思っていました。実際に曲をいただいた後も、どうやって歌えばいいのかわからなかったんですけど、レコーディングのときには、スタジオに北川さんも来てくださって、いつもと同じような雰囲気でやらせていただき、けっこうスムーズに楽しくレコーディングすることができました」

――作詞は岩里さんですが、こちらも花澤さんとお話してという感じなのでしょうか?

花澤「最初にレコーディングしたのが『MOMENT』という曲で、最初は私が詞を書いていたのですが、なかなか上手く行かなくて……。自分が書こうとしていたテーマは『終わらせたくない瞬間』。お仕事でも何でも、充実している時間を過しているときは終わりたくないって思うじゃないですか。充実した時間があること自体、すごく幸せなことなんですけど、でもやっぱり終わらせたくない。そういう瞬間ってあるよねってことを書きたくて、それで岩里さんに相談して、お願いする形になりました」

――「ほほ笑みモード」は?

花澤「笑顔になるときはどんなときか? そんなことを岩里さんにインタビューしていただきながら、作っていた感じですね」

――「ほほ笑みモード」の中で一番好きなところは?

花澤「サビのところが好きです。すごくシンプルな言葉のチョイスなんですけど、どんなものにも通じる、前向きになれる歌詞だと思います。『ほほ笑み』というのがいいですよね、あまり無理しない感じで(笑)」

――「Timeless」はいかがですか?

花澤「個人的に今回の3曲の中で一番ハマった感じがしました。カッコイイ系の曲で、今まであまり歌ったことがないサウンドなんですけど、こういう面もあるんだよっていうテンションで歌いました」

――3rdシーズンになって、自分なりに変わったと思うところはありますか?

花澤「『25』のアルバムは、等身大の自分ってどんなのだろうって考えながら歌わせてもらったところもあったので、本当に自然体で歌えるようになったかなと思います。ただ、ちょっと気を抜くと表情がユルくなってしまって……スタイリッシュなサウンドなのに(笑)」

――「ほほ笑みモード」を聴くときは、どんなところを注目してほしいですか?

花澤「シンプルな曲なんですけど、聴き込んでいくと、じわじわと染みてくるものがあると思います。いろいろなシチュエーションで聴いてもらいたいですけど、特に朝とか聴いてほしいです」

――朝ですか?

花澤「通勤・通学の時間に今日も一日笑顔で過ごそうって思う、そんなきっかけになる曲だと思います」

――今後、3rdシーズンを含めて、音楽活動において挑戦したいことはありますか?

花澤「まずはライブですね。もっといろいろなところでやってみたいです」

――全国47都道府県ツアーとか

花澤「いいですね(笑)。先ほどもお話した"かなまつり"がものすごく楽しかったので、アコースティックでシンプルなライブももっとやってみたいです。あと、私のプロジェクトのライブグッズが、ちょっとほかにはないオリジナリティのあるものが多いので、そういったところにも自発的に参加していきたいと思います。ライブ以外だと、歌詞をずっと書いていきたいですね」

――作詞にこだわっていきたいということですね

花澤「まだ岩里さんに監修してもらっている段階で、まだまだ勉強中なので、もうしばらくは岩里さんにお付き合いしていただきたいなって思っています」

――花澤さんは詞を書くときに自分の内面を切り出すタイプでしょうか?

花澤「内面からですね。思ってないことは書けないです。ただ本を読んで、そこに出てきた文章に触発されたり、共感したりというのもあります。今後どういう書き方になっていくかはわかりませんが、やはり始まりは自分の中にあると思います」

――「ほほ笑みモード」のMusic Videoはどういう感じですか?

花澤「このジャケットのようにスタイリッシュな感じで、今までとは違う感じに仕上がっています。都会的なシチュエーションで、ちょっとクラブにいるような感じになっていて、これまでより大人っぽい私を撮ってもらっています」

――ちなみにクラブに行ったりはしますか?

花澤「一度も行ったことがないので、ぜひこの機会に行ってみたいです。クラブでライブとかやってみるのもいいですね」

――それでは最後に発売を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします

花澤「これまで私が歌ってきたものと違うクラブミュージックというものに触れて、聴いていただいた方がどのように感じていただけるのか、ちょっと気になるところではあります。歌い方でも新たな挑戦をしていますが、これまでの自分と変わらない要素も含めつつ歌っているので、新しいものに触れながら、私自身の声を楽しんでいただけたらうれしいです」

――ありがとうございました

花澤香菜の6thシングル「ほほ笑みモード」は2014年10月1日の発売予定で、初回生産限定盤と通常盤の2ラインナップ。初回生産限定盤には、「ほほ笑みモード」のミュージックビデオDVDや撮りおろしブックレットなどが封入される。価格は初回生産限定盤が1,600円(税別)で、通常盤が1,296円(税別)。

なお、初回生産限定盤および通常盤の初回生産分には、「ほほ笑みモード」発売記念クラブイベント「KANAight」のイベント応募券が封入されるので、こちらもチェックしておきたい。

(竹間葵)