ヨルダン戦でハットトリックを達成した阪口だが、ミスの多さに反省の弁も。(C) SOCCER DIGEST

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 とにかくゴールが必要だった。
 
 首位の座を争う中国とはおそらく、ともに2勝1分けで、勝点で並ぶことになるはずだ。グループリーグを1位で通過するためには、得失点差で中国を上回らなければならない。そのため、取れる相手からは、できる限り取っておきたかった。
 
 先制点は開始早々の5分。臼井理恵のフィードに抜け出した川澄奈穂美が冷静に決めて、ゴールラッシュの口火を切る。12分には川澄のクロスから菅澤優衣香が打点の高いヘッドを突き刺し、20分には宮間あやのCKを阪口夢穂がねじ込む。3-0としても、日本に攻撃の手を緩める雰囲気は一切ない。その後も阪口や菅澤、吉良知夏、宮間らが次々とゴールを奪い、最終的には12-0と圧勝した。
 
「勝てたのはチームにとって良いことですが、もっと点を取らないとアカンかったかなと思います。チャンスがいっぱいあったので」
 
 大量得点での完勝にも、阪口は反省を口にする。不動のボランチは、セットプレーからチーム3点目を挙げたほか、32分にはエリア内での菅澤とのパス交換で相手を揺さぶり、最後は左足を振り抜いてネットを揺らし、71分には再び、宮間のCKをヘッドで叩き込み、ハットトリックを達成してみせた。
 
「もっと決めていたら、ダブルハットトリックもできた。ヘディングもループシュートもたくさん外して、申し訳ないです」
 
 中盤のコンダクターとして巧みなゲームコントロールを披露するだけでなく、決定的な仕事でチームに貢献した。放ったシュートはチーム最多タイの7本。終盤は2トップの一角にポジションを移し、さらにゴール前で存在感を放った。88分には川澄のクロスを正確に落として宮間のミドルをお膳立てするなど、味方を活かすプレーでも能力の高さを見せつけた。
 
 守備面でも精力的な働きを見せた。素早い攻守の切り替えと鋭い出足で相手の攻撃の芽を即座に摘み取り、セカンドボールへの対応では先手を取り続けた。
 
 フィニッシャー、チャンスメーカー、ファーストディフェンダー……。ピッチ上でいくつもの表情を見せた阪口は、「今日は張り切っちゃいました」と茶目っ気たっぷりに自身のパフォーマンスを振り返る。
 
 次戦に向けては「どういうメンバーで行くのか分かりませんが、次も点が必要になってくると思うので。ただ勝つだけでなく、たくさん点を取って勝ちたい」と貪欲な姿勢を示した。
 
取材・文:広島由寛(週刊サッカーダイジェスト)
 
【なでしこジャパン アジア大会日程・結果】
9月15日(月)中国戦/0-0
9月18日(木)ヨルダン戦/12-0
9月22日(月)チャイニーズ・タイペイ戦
9月26日(金)準々決勝
9月29日(月)準決勝
10月1日(水)決勝/3位決定戦