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2000年の開始以降、生理日や排卵日を予測するなど女性の身体と心のサポートをする携帯向けサイトとして、長年サービスを続けてきた『ルナルナ』。その中でも最近会員が増えているという妊活〜育児をトータルで サポートするサービス『ルナルナ マタニティ』が、今夏、『ルナルナ ファミリー』に生まれ変わった。14年という歴史あるモバイルサービスを運営し続けてきた『ルナルナ』の責任者から、妊娠・出産、育児を取り巻く環境の移り変わりや、昨今の事情などについて伺った。

ルナルナは、音楽配信サービス「music.jp」などモバイル向けのコンテンツサービスを幅広く展開するエムティーアイが運営しているサイト。ルナルナのサービスが立ち上がったのは、ちょうどiモードサービスが始まった2000年頃で、モバイル向けのコンテンツ配信サービスに多くの会社が参入した時代でもある。ルナルナもその際に始動したサービスだが、サービス開始や拡大にあたっては様々な苦労があったと、同社ライフ・ヘルスケア事業本部 ルナルナ事業部長の日根麻綾さんは振り返る。

「弊社が様々なモバイルコンテンツサービスを立ち上げる中で、女性の生理を管理するサービスを始めようということでこの『ルナルナ』(開始当初は『ルーナ』)が始まったわけですが、当時はまだ女性の生理やカラダのことをオープンに語るべきではない風潮があって、通信キャリアの公式サービスとして承認が降りるまでには時間を要しました。2008年あたりからは徐々にTVCMなどのプロモーションを拡大していきましたが、TVで"生理"を表現することにも様々な方面から批判や指摘を受け、苦戦しながらなんとか認知度を上げていきました。"人に直接聞きにくいことだからこそ、こういったサービスにニーズがある"と信じて当時の担当者たちは奮闘してきました。それがいまでは生理日管理サービスが各社から提供され、ルナルナから“妊活”をサポートするサービスを社会に提案できるぐらい世の中の女性のヘルスケアに対する感じ方も大きく変わってきたと思います」

認知度も高まり、世の中の女性たちにも受け入れられた結果、14年という長期にわたる息の長いサービスとして、すっかり定着した感のあるルナルナ。現在では、無料会員も含めるとサービス全体で600万人以上もの利用者がいるとのことだ。

ルナルナでは「ルナルナLite」と呼ばれる無料のスマホアプリをアンドロイドとiOS向けにそれぞれ提供している。これは、生理日や基礎体温を記録・管理することで自分のリズムや体調を把握することを主な目的としたものだが、その狙いを日根さんは次のように語る。

「女性が、まず自身の身体を知る、関心を持つということが大切だと思います。女性の体調管理にとって生理周期というのは非常に重要な"ものさし"。はじめは便利さや美容目的でのきっかけでも構わないので、このアプリを利用することで自分で自身のカラダを知るということを10代の若い頃から習慣にしてほしいんです。そしてその子たちが将来、子どもが欲しいと思った時や妊娠した時に、『ルナルナ ファミリー』を使ってもらえたらすごく嬉しいですね」

一方、有料版ルナルナではより充実したコンテンツで女性のカラダの悩みや不安を解決・和らげるためのサポートを行っており、ここから派生して妊娠・出産にまつわる情報や機能を提供する『ルナルナ マタニティ』が二年前にスタート。今夏、このサービスを『ルナルナ ファミリー』へ名称を変更した背景には、妊娠を考え始めた女性から出産・育児までの不安や悩みをトータルでサポートしたいという意図があるという。「実際に、ご利用いただいているユーザーの方には、出産後の育児ステージでも継続的に活用される方も多く、今までの名称だとそういった実態に則していないのではという声があがるようになってきました。そこで、“マタニティ”という言葉に限定してしまうよりも、より間口を広くして、パートナーである男性も巻き込んで、女性が"安心してママになる"サポートをしていきたいということで名称を"ファミリー"に変更するに至りました」

そうした理由で新装された新しいサービスでは、“妊娠希望モード”、“妊娠中モード”、“育児モード”の3つを用意。それぞれの時期に適した情報やサービス、機能が利用できる。その中でも“妊娠希望モード”で展開されている、妊娠可能日をお知らせする“仲良し日”は独自のタイミング法を用いた機能。今年4月にはこの精度をあげる独自ロジックで特許を出願しており、今後『ルナルナ ファミリー』の中でもキラーコンテンツになっていくであろう機能だ。

というのも、従来のサービスでは妊娠可能日の予測には“オギノ式”と呼ばれる理論が用いられている。これは排卵日から次の生理日までを一律14日として排卵日や妊娠確率の高い日を予測するというものだが、同社が生み出した独自のタイミング法では、14年にわたるルナルナの蓄積データを分析することにより、さらに精度の高いロジックを導き出すことに成功しているという。その結果、前述の『ルナルナ』の妊娠希望者と比較すると、妊娠確率が約2倍にも向上したとのこと。

「定説とされるオギノ式では次回生理日と排卵日の間隔を14日に設定しますが、ルナルナのデータを見るとその間隔には個人差があり、周期が短い人ほど排卵日にもズレが生じやすい傾向があることが分かりました。その排卵日の予測が間違っていると、セックス回数の少ない夫婦ではなかなか妊娠に至ることができなくなることも。予測精度を上げる取り組みは我々のようなサービスを提供する者の使命だと思っています」と日根さん。ルナルナでは、「生理日や排卵日予測以外にも、これまで蓄積したビックデータを解析し、例えば妊娠中の体重変化をステージごとにより細分化し、妊娠中のリスクや胎児への影響への解明や妊娠中の栄養アドバイスにと、医師など専門家とも連携しながら貢献していきたい」と今後の展望も明かす。

さらに、「妊娠を望む人たちの願いをできるだけサポートしたいというのが私たちの想いです。妊娠を考え始めたら、まずは自分の体のリズムを知り、パートナーと気持ちを合わせながらトライしてもらうことをお奨めします。近年、不妊治療のために産婦人科に行く方は、そのタイミングが間違っているケースが多く、排卵タイミングをきちんと測るとすぐに妊娠する方が多いと医師からも聞きます。弊社では、より高い予測精度で排卵日を予測すること・妊娠しやすいタイミングをお知らせすることで、多くの妊活女性を手助けできると信じています。また、残念ながら自然妊娠が難しい方にはなるべく早くその気付きを提供し、病院で検査を受けて頂き不妊治療に踏み切るかの判断をして頂けるように適切な情報を提供することも重要です」と、今後は一生涯を通じたサポートをしていきたいと、ルナルナのサービスを通したビジョンを語ってくれた。

(神野恵美)