日経平均チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

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 米連邦準備理事会(FRB)による早期利上げ観測を織り込む形で、外国為替市場で円安・ドル高が進んだことが好感されて、足元の日経平均は非常に強い動きを続けています。

 例えば、12日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=107円39銭近辺と2008年9月19日以来、約6年ぶりの円安・ドル高水準を付けました。12日の米10年物国債利回りは前日比0.06%高い2.61%でした。これは7月31日以来ほぼ1カ月半ぶりの高い水準です。この米長期金利上昇がドル高の主因です。

黒田総裁も金融緩和強化の可能性も示唆

 なお、11日昼、日銀の黒田総裁は、安倍首相と首相官邸で会談しました。黒田総裁は会談後、物価上昇の目標に向けて実現が困難ならば躊躇なく必要な措置を取る姿勢を強調しました。また、11日夜、黒田総裁はテレビ東京の報道番組に生出演し、昨年4月に導入した大規模な金融緩和に関連し「追加的措置の限界があると思わない」と述べ、金融緩和を強化する手段があるとの考えを示しました。この黒田総裁の発言も、円安・ドル高に拍車を掛ける要因でした。

 この結果、12日の日経平均株価は5日続伸し、終値は前日比39.09円高の1万5948.29円と1月8日以来の高値を付けました。TOPIXも続伸し、前日比2.48ポイント高の1313.72ポイントで取引を終え、連日で年初来高値を更新しました。

 当面の日経平均については、外部環境が劇的に悪化しない限り、堅調に推移する見通しです。

 波乱要因は地政学リスクの高まりです。まず、ウクライナに関しては、北大西洋条約機構(NATO)の軍当局者は11日「ロシア軍がウクライナ東部に依然約1000人存在している」と指摘しています。また、米政府は12日、ウクライナ情勢を受けて対ロシア追加制裁を発動し、ロシアの銀行最大手ズベルバンクなど金融、防衛、エネルギーの主要企業を経済制裁の対象に指定しました。

 一方、中東情勢に関しては、オバマ米大統領は10日、イラクとシリアの一部を支配する過激派「イスラム国」への空爆拡大を表明しました。そして、米欧や中東など約30カ国・機関の外相らは15日、イラク支援を巡る国際会議をパリで開き、「イスラム国」に対抗するため「適切な軍事支援を含む必要なあらゆる措置」を取ることで一致しました。

 ウクライナ及び中東問題で、一段と国際情勢、とりわけ、米露間の緊張が高まるようだと世界の金融市場で「リスク・オフ」の動きが強まる公算が大きい。しかし、そうならない限り、足元のドル高・円安は続き、日本株も強い動きを維持する見通しです。

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