大阪のA1級・原田秀弥は決してスタートが速いタイプではなかった。前期の平均タイミングはコンマ19、今期は18。3番手あたりから仕掛けて急旋回一発、バック水面を駆け抜けるのが常套手段だった。

 だが、新期5月から明らかに戦法が変わった。9月5日まで計94走して平均タイミングが、なんとコンマ14。インから大外までどこから出ても平均発順2.52。ほぼ3番手以下に遅れることがなくなった。原田は35歳。もはや中堅の域に達した選手が、これだけスタートを速くした例は珍しい。意識的にプロペラを出足型に仕上げ、戦法の改造に取り組んだのである。

 結果、今期6.62だった原田の勝率は現在7.13の高水準にある。計94走の内容は1着26本、2着29本、2連対率58.5%。むろんスタート一気に強敵を倒せば配当は高く、6月15日江戸川第7R、篠崎仁志らを相手に逃げたレースは3連単1万7110円。8月13日琵琶湖第6R、4コースから守田俊介らを破ったレースも3連単1万7270円の波乱を呼んだ。

「平和島一般戦」(9月17日【水】〜21日【日】)は、ボート界屈指のスタート巧者・山田哲也に人気が集まるが、速攻派に変身した原田を忘れてはならない。必ず高配当の主役に躍り出るだろう。

 なお、原田の次走地は9月26日〜29日の「蒲郡一般戦」となっている。

◆ボートレース評論家・水上 周

◆アサヒ芸能9/16発売(9/25号)より