2連敗中のイラクを相手に闘志を燃やしながらも、指揮官、選手たちは落ち着いた表情で練習に臨んでいた。 (C) SOCCER DIGEST

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 初戦のクウェートを4-1で下してから2日後の9月16日、U-21日本代表はグループリーグ最大の難敵と見られるイラクとの一戦に向けて最終調整を行なった。
 
 白星スタートに選手たちの表情は明るく、チーム全体の雰囲気も良好だ。とはいえ、浮かれた様子はなく、練習ではそれぞれが一つひとつのプレーに集中していた。最初のヤマ場を迎え、モチベーションも高まっているようだ。
 
 ウォーミングアップの後は、ゲーム形式で守備戦術を確認し、ビルドアップからシュートまで持ち込むパターン練習、9対9のゲーム、セットプレーと、クウェート戦の前日練習よりも多くのメニューを精力的にこなした。
 
 練習に入る前には、イラクのスカウティング映像をチェックしたようで、中島翔哉は「攻撃力はあると思うし、テクニックのある上手い選手や速い選手がいる」と印象を述べつつ、「でも自分たちが劣っているとは思わない。前回も0-1だったし、自分たちが最初に点を取れば、相手も焦ったり、メンタル的な不安も出てくるから、まずは1点を取ること、それと失点しないこと。前の選手が点を取れば勝てる」と闘志を燃やす。
 
 アンカーでの先発起用が予想される遠藤航は「そんなにガチガチになることはないし、いい緊張感を持ちながら、リラックスして(試合に)入れればいい」と落ち着いた表情を見せていた。
「この大会の覇権を占うビッグゲームになる」
 こう言って選手たちを鼓舞する手倉森誠監督は、一方でオーバーエイジ枠を行使するイラクを試金石と捉え、「(相手の)レベルが高ければ高いほど、我々にとっては成長できるチャンスなので、思う存分に力をぶつけて、自分たちの成長の見返りを期待したい」と選手にメッセージを送る。
 
 この世代にとって、イラクは絶対に越えなければならない壁だ。2年前のU-19アジア選手権では準々決勝で対戦し、1-2と敗れ、4強に与えられるU-20ワールドカップの出場権を逃している。また今年1月のU-22アジア選手権でも準々決勝で対戦し、0-1と再び軍門に降っている。
 
 今回は、たとえイラクに負けても決勝トーナメント進出の道が閉ざされるわけではないが、「同じ相手に3回も負けられない」(山中亮輔)。
 
 日本のプライドを懸け、激しいゲームになるのは必至だ。因縁の相手から勝利を掴んで、グループリーグ突破を決めたい。
 
取材・文:広島由寛(週刊サッカーダイジェスト)