堅調な値動きが続く日本株だが、ここからさらなる値上がりが期待できる個別銘柄はどこにあるのか。ラジオNIKKEI記者・和島英樹氏が、今市場が注目しているテーマとともに、沸騰期待の上がる株を紹介する。

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 景気の下方屈折も懸念されるなか、外的要因に左右されにくい強いビジネスモデルを持つ会社に注目したい。たとえば今年11月に施行される改正薬事法や再生医療新法が追い風となって息を吹き返しそうな「医療」関連だ。

 改正薬事法によって、これまで極めて厳しいとされてきた日本の医療機器の認可基準が変更される。それに伴ってさらなる成長を期待できる銘柄が大研医器(東証1部・7775)だろう。

 院内感染防止や麻酔関連機器など病院で利用される医療機器の開発、生産、販売を一貫して手がける同社は、従来から大学病院などとの関係を構築してきたため、医療現場のニーズに沿う形で革新的な製品を開発するのが強み。たとえば手術時の血液などの排液を吸引して凝固する機器は発売から20年を経てもなお7割のシェアを維持。麻酔薬を患者の体内に注入する「シリンジェクター(加圧式医薬品注入器)」でもトップシェアを誇る。

 今年2月には、患者が心肺停止に陥った際に脳の温度を速やかに下げてダメージから脳を保護する咽頭冷却装置が厚生労働省の認可を受けた。今後、救急車など救急救命の現場で需要が拡大するのは必至だろう。

 業績は好調そのもので、2009年の上場以来増収増益が続き、今期(2015年3月期)も2ケタ増益を見込む。改正薬事法の施行に加え、混合診療拡大の流れも追い風。海外展開を積極的に図ってきたため、国内から打って出られる医療機器メーカーとして世界的に注目が高まる可能性もある。株価も右肩上がりだが、まだまだ上値が望めるに違いない。

 医療関連でもうひとつ注目の銘柄が、高齢者や障害者向けの医療コンサルティングを手がけるN・フィールド(東証マザーズ・6077)。同社は、精神疾患の患者に特化した訪問看護事業を民間で唯一、全国展開しているオンリーワン企業だ。

 政府は社会保障費抑制や長期入院解消の観点から、精神科の病床数を削減する目標を立てており、在宅療養や住環境サポートを行なう同社の役割がますます高まるのは必至の情勢だ。

 2013年12月期に黒字転換、2014年12月期の業績予想を上方修正するなど業績も好調に推移。参入障壁の高い独自のビジネスモデルを確立していることを考えれば、株価は中長期的に大化けも狙えるだろう。

※マネーポスト2014年秋号