<片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権 最終日◇14日◇葛城ゴルフ倶楽部山名コース(7,048ヤード・パー72)>
 新たな形のトーナメントとして今年産声を上げた「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権」。国内のトッププロ32選手が集結した今大会を制し、初代王者としてその名を刻んだのはツアー4勝の実力者、松村道央だった。
松村道央、スイング回帰で得た“優勝できる”フィーリング
 岩田寛、小田孔明といった強豪プロを押し退けて4強入りを果たした松村。この日は準決勝でまず竹谷佳孝と対戦。このマッチでは残り3ホールで竹谷に2ダウンを喫するなど、終始劣勢に立たされたが、16番、18番とアップを奪い、土壇場でオールスクエアに戻してエキストラホールに突入。そして、20ホール目となった18番ホールでバーディを奪うことに成功し、見事な大逆転勝利で決勝へと駒を進めた。
 そんな松村が決勝で対戦したのは若手の実力者、藤本佳則。藤本もまた谷原秀人、藤田寛之といった強豪プロを次々に破って4強進出。準決勝では近藤共弘との対戦となったが、終始リードを奪って試合を優位に運び、2&1で勝利していた。
 そして午後1時10分から開始された決勝戦は互いに譲らぬ大熱戦となった。藤本がアップを奪えば、負けじと松村も取り返す。試合の主導権が目まぐるしく移動するシーソーゲームが展開され、16ホールを終えても両者のスコアはオールスクエアのままだった。
 しかし、17番パー3で藤本が3パットのボギーを喫したことで松村が1アップのリード。さらに続く最終18番ホールでも松村は2オンに成功して楽々バーディを奪うことに成功し、対照的に藤本はサードショットを寄せ切れずにパーに終わったため勝負あり。3日間で5ラウンドを行うハードな競技日程の中でも最後まで集中力を切らすことなく戦い抜いた松村が今大会の初代王者に輝いた。
 「昔のスイングに戻した」という好調なショット共に、今週から修正したパッティングが大会制覇に大きく貢献した。松村によれば、アドレス時にパターヘッドのヒール側を少し浮かせる修正をしたようだが、これにより無駄な動きを排除して芯に当たる確率が飛躍的に向上したという。実際、この日も3番パー5で7メートルのバーディパットを沈めて分けに持ち込むなど、修正したパッティングが随所に光った。
 「疲れましたけど、優勝できて、とても心地良い疲れです」。終わってみれば決勝までの5マッチの内、2度のマッチでエキストラホールに突入。決勝戦も18ホール目で決着がつくなど、取り分けハードな戦いを続けてきた松村だが、今大会を制覇したことで国内ツアー最高峰の優勝賞金4000万円やグローバルチャレンジサポート1000万円、そして欧州ツアー「ハッサンII世トロフィ」への出場権など様々な副賞を獲得。「やり遂げた感がありますね」とその表情に満足感を漂わせた。
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