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●「宇宙刑事」のキモといえる各要素を大切して制作された新シャリバン&シャイダー東映ビデオから発売されるVシネマ『宇宙刑事シャリバン NEXT GENERATION』(10月10日発売)、そして『宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION』(11月7日発売)の上映イベントが7日、東京・ニッショーホールにて開催された。

今回のVシネマ『シャリバン』『シャイダー』は、「NEXT GENERATION」というタイトルのとおり1982年〜1985年にかけてテレビ朝日系で放送され、当時の子供たちから熱い声援を浴びた『宇宙刑事』シリーズ(ギャバン、シャリバン、シャイダー)を現代によみがえらせた作品。作品的には2012年秋に劇場公開された特撮映画『宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』の世界観を受け継いだものになっている。

『ギャバンTHE MOVIE』では、宇宙犯罪組織マクーの魔手から銀河宇宙を守り抜いた伝説の宇宙刑事ギャバン=一条寺烈(大葉健二)と、新たにギャバンの名を受け継いだ若き宇宙刑事・十文字撃(石垣佑磨)との「師弟コンビ」が、マクー首領であるドン・ホラーの復活を阻止する物語が描かれた。十文字撃の同僚として、宇宙刑事シャリバン=日向快(三浦)と宇宙刑事シャイダー=烏丸舟(岩永)も登場。翌2013年に公開されたヒーロー集合映画『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』では、宇宙を守る目的は同じでも、考え方の違いからぶつかるギャバン(撃)とシャリバン(快)の姿が描かれたものの、シャイダー(舟)はクライマックスにのみ登場。それから1年、ついにシャリバン、シャイダーそれぞれが単独主役を飾るエピソードが制作された。

『宇宙刑事』シリーズの魅力とは、メタリックに輝く「コンバットスーツ」の未来的スタイルや超絶アクション、大いなる宿命や試練、悲しみを乗り越えて主人公が成長する熱きドラマ性、超次元戦闘母艦・巨大戦車などのスーパーメカニック、敵である宇宙犯罪組織のユニークな個性、アニメ・特撮作品の巨匠・渡辺宙明が手がけたエキサイティングでパンチのきいた珠玉の主題歌、BGM――と、ひとつひとつ挙げていけば枚挙にいとまがない。

今回のVシネマでは、これら「宇宙刑事」のキモといえる各要素を大切にしており、ストーリーの随所に出てくる、旧テレビシリーズを想起させる台詞やキャラクターも見どころ。『シャリバンNEXT GENERATION』では初代シャリバン=伊賀電を演じた渡洋史、『シャイダーNEXT GENERATION』では初代シャイダー=沢村大(円谷浩)のパートナーとして共に戦った女宇宙刑事アニー役・森永奈緒美も出演している。さらにVシネマという特性を生かし、地上波では刺激的すぎるバイオレンス描写、セクシーアクションなど坂本浩一監督が得意とするエンターテインメント演出もふんだんに詰め込まれ、まさしく新時代の「宇宙刑事」と呼ぶにふさわしい作品になった。かつての「宇宙刑事」シリーズを愛した大人のファンや、初めて「宇宙刑事」の世界に触れる若いファン、幅広い世代が楽しめる作品に仕上がっている。

●坂本浩一監督「テレビや劇場版よりもバイオレンスやお色気を出すことができた」上映の前には、かつての「宇宙刑事」シリーズ3作でも主題歌を歌い、『シャイダーNEXT GENERATION』に出演もしている串田アキラが登場し、今回のVシネマのために渡辺宙明氏が作曲・編曲したテーマソング「宇宙刑事NEXT GENERATION」を熱唱。そして上映後のトークショーでは、三浦力、岩永洋昭、石垣佑磨の新「宇宙刑事」トリオに続き、馬場良馬、桃瀬美咲、渡洋史の『シャリバン』チーム、そして森永奈緒美、串田アキラ、坂本浩一監督の『シャイダー』チームが登壇した。

感情より計算を重んじるクールな快を演じた三浦は「二代目シャリバンがどういうやつなのか、という詳しい部分を今回のVシネマでお届けすることができてよかったです」と初主演の喜びを語りながら「普段の自分と違うクールな役なので、役作りもあって周りの方たちと仲良くすることもできずつらかった……。でも演じきったというやりがいがありました」と演技面での苦労を明かした。舟を演じた岩永は「舟と快では、性格も戦い方もガラッと変えたい」思いがあり、坂本監督とはさまざまなことを話し合ったという。そして、ギャバンとしてファンとの再会を喜んだ石垣は「ファンのみなさんのおかげで続編ができたと思っていますし、今後も宇宙刑事の未来があればと思っています」と、今後のシリーズ発展に期待を寄せていた。

『シャリバン』編に登場する、快の幼なじみでもある宇宙刑事エステバン/セイギを演じる馬場は、劇中の軽いキャラを意識して終始ハイテンション。「渡さんと力くんの、シャリバンにかける"愛"の強さに引っ張られ、みんなのチームワークが上がったなという思いがありました」とスタッフ、キャストの一体感をアピール。シャリバンの相棒・宇宙科学捜査官シシーを演じた桃瀬は、三浦の印象を「優しくてお兄ちゃんみたいな存在」だと語った後「三浦さんにはシャリバンよりシャイダー派だと言っていましたが、それはてれ隠しでした。本心は……初代シャリバンが大好きです」と言って三浦を苦笑させた。さらに「友達から『白衣がこんなにセクシーに見えない女性も珍しい』と言われました」とこぼしていた。

1985年のスペシャル編『3人の宇宙刑事 ギャバン シャリバン シャイダー大集合!!』以来、約30年ぶりに初代シャリバン=電を演じた渡は、「30年前の作品でありながら、宇宙刑事は今観てもデザインがかっこいいし、音楽もすばらしい。これはやっぱり、30年早かった作品なんじゃないかな、未来を先取りしてたんじゃないかと思っています。とてもいい作品ができ上がりましたので、ぜひみなさんのお力で次の作品につながるよう、お願いします」と太鼓判を押しながら、新たなる宇宙刑事ワールドの広がりを期待した。

現在は女優業を引退しているものの、熱烈なラブコールによって出演を快諾したという森永は「アニー!!」というファンからの声援を受けつつ「いまここに立っているのが夢のようで実感はないんですが、参加させていただいてよかったと思います」と感無量の様子。元宇宙刑事で、現在は女医という設定には「考古学を学んでいたはずだったんですが、その途中で医療の必要性を感じたらしいですね。久しぶりの芝居は難しくて、みなさんに助けられてなんとかできました」とはにかんでいた。

映像作品での芝居は森田健作主演の青春ドラマ『おれは男だ!』以来40年ぶりという串田は「いつもライブでやっている、決めポーズを出してみました。それで笑いが起こったのかな」とコミカルな役どころを説明。どのような役なのかは、ぜひ映像で実際に確認してもらいたい。本作テーマソング「宇宙刑事NEXT GENERATION」についても、「渡辺宙明先生による"新曲"で、とても覚えやすいメロディだと思います。ギャバン、シャリバン、シャイダーの主題歌と共に、後々まで長く残したい曲になりました」と、新曲の出来栄えに自信をのぞかせた。

ハードコアな『シャリバン』編とコミカルな『シャイダー』編、両作品の印象をガラリと変えつつ、2つのストーリーが巧みにつながっているという内容にするべく、シナリオ(荒川稔久)段階からつめていったという坂本監督は「Vシネマということもあって、テレビや劇場版よりもバイオレンスやお色気を出すことができました。『シャリバン』では過激な流血シーンがあり、『シャイダー』では普段怒られているような(笑)ローアングルも許されたので、タミー(川本まゆ)の美しいハイキックを美しく撮影できました」とそれぞれの見どころを解説。また「主役3人はみんなアクションが得意で、僕としてはやりやすく本気で演出ができ、真面目なところは真面目にやった上で、楽しむところは思い切り楽しんで、現場ではワイワイガヤガヤとやっていました」と撮影現場を振り返った。また、坂本監督によれば、監督と三浦、岩永、石垣の4人はDVD&Blu-rayでのオーディオ・コメンタリーを務めており、「こいつらバカだなあ〜と思うような会話」「男子中学生の休み時間みたいなコメンタリー」だという。

トークショーの途中では、「変身ポーズ」を三浦、岩永、石垣、馬場、そして渡がサプライズ披露。『宇宙刑事』シリーズでは、それぞれの刑事たちのコンバットスーツが違う形状をしているのと同じく、身に着ける際のプロセスや原理などが異なっている。ギャバン=十文字撃は銀のコンバットスーツを0.05秒で「蒸着」し、シャリバンは、赤いソーラーメタルを1ミリ秒(0.001秒)で「赤射」する。シャイダー=烏丸舟はプラズマブルーエネルギーを浴びて1ミリ秒で「焼結」。新宇宙刑事のエステバン=セイギは金色のコンバットスーツを「電着」する。ステージでは石垣が蒸着ポーズ、岩永が焼結ポーズ、馬場が電着ポーズを見せた後、初代の渡、二代目の三浦が同時に赤射ポーズを決めてみせ、会場の大きな拍手を誘った。撮影中でも実現しなかった「ダブル赤射」を行うことができた三浦は、渡とガッチリ握手。はからずも新旧ヒーローの見事な引継ぎ式となった。

(秋田英夫)