高さのある皆川の起用は、形こそ見えなかったが、アギーレ監督が攻撃に求めるものを表わしているようだ。(C) SOCCER DIGEST

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 ほとんど見せ場を作れないまま0-2でウルグアイに敗れた日本代表の戦いぶりを、現地で取材した『週刊サッカーダイジェスト』記者はどう見たのか? ウルグアイ戦を振り返るとともに、9日のベネズエラ戦の見どころを探る。
 
【写真】キリンチャレンジカップ|日本 0-2 ウルグアイ
 
ポイント1)アギーレ監督が重視する「守備」は機能したのか?
 
 ウルグアイ戦では、4-3-3システムのアンカーに本職がCBの森重、インサイドハーフにボール奪取力に秀でた細貝を先発起用。守備力のあるふたりを中盤に置いたことで、ディフェンスはそれなりに機能した。アンカーの森重はSBがオーバーラップする際などは、2CBの間に入り3バックを形成。臨機応変にポジションを変えて数的優位を保ち、不用意にカウンターを食らう場面はなかった。
 
ポイント2)新チームはどうやって点を取ろうとしているのか?
 
 ポゼッションを重視したザックジャパンと違い、守備重視の印象もある現代表は手数をあまりかけない。CFに186センチ・84キロと体躯に恵まれた皆川をスタメンで使ったのも、後方からのロングボールを収める、ポストプレーで叩くプレーなどを期待したからだろう。初陣ではウルグアイの堅守に阻まれ、明確な仕掛けや崩しの形は見えなかったが、「高さ」はキーワードのひとつになりそうだ。
 
ポイント3)新チームでも本田の影響力は大きいのか?
 
 キャプテンを任された事実からも、キーマンのひとりであることは間違いない。ただ、ウルグアイ戦後に「代表だからといってゲームを作るのではなく、試合中もどんどんボールに触りたい気持ちを抑えながら、前にいました」と話したように、ピッチ上ではあくまで「11人の中のひとり」というスタンスでプレー。そこまで我を出さずにチームを引っ張っていきそうだ。
 
ポイント4)今回招集されたニューカマーは、戦力になり得るのか?
 
 なかでも可能性を感じさせたのは、武藤だ。58分に投入されてしばらくは試合に入れなかったが、緊張が解けた終盤にはゴール前に顔を出し、本田や岡崎とも物怖じせずパス交換。そして87分にはミドルでポスト直撃弾と、思い切りの良さもアピールした。CFで先発した皆川も武藤と同じくまだ荒削りだが、身体能力の高さは示した。一方で、CBの坂井は致命的なミスで失点に関与。代表戦は荷が重いのではないかという印象もあった。
ポイント5)ウルグアイ戦を踏まえ、ベネズエラ戦では何がテーマになるのか?
 
 どう仕掛け、どう崩すか。ウルグアイよりも与し易いベネズエラとの一戦では、明確な攻撃の形を示せるかが大きなテーマになりそうだ。それを踏まえて注目したいのが、中盤の構成。森重や細貝以上に展開力がある柴崎、初陣でセンスある縦パスを通した森岡あたりの使われ方は興味深い。前線に皆川よりもオールラウンドに振る舞える大迫が起用されれば、成長著しいこのFWの働きも見ものになる。
 
取材・文:白鳥和洋(週刊サッカーダイジェスト)