日経平均株価が1万5千円台で伸び悩み、東証株価指数(TOPIX)は1200台後半を前後している。そんななか、最近、うなぎ登りの指数がある。リート(不動産投資信託)市場の動きを示す東証REIT指数だ。1600ポイントを超えて今年の高値を更新中。昨年3月につけた1700ポイントに近づいている。

 東京都心5区の7月のオフィス空室率が13カ月連続で改善したことや、国内景気が回復して同5区の7月のオフィス平均募集賃料が7カ月連続での上昇となったことなどが要因とみられている。

「リーマンショック直後に買った人は、今ごろ悠々自適な生活でしょうね」

 仕事上、自らリートを買うことができないリート関係者が、こうぼやく。

 2008年のリーマンショック直後、株価もリートも大きく下落したが、その後、REIT指数の回復はTOPIXを大きく上回っている。

 リートは投資家から集めた資金などを元手に不動産物件を購入、物件から得られる賃料(収入)で投資家に配当を支払うが、収入の9割を分配しないといけないなどの決まりがある。

 このため、リートは利回りがいい商品だ。決算のたびに、配当が支払われる。今の分配金利回り(年間の1口あたり分配額÷投資口価格)は3%前後。10年物の国債の利回りは0.5%前後だから、2%以上も高い。

 この利回りのよさに加え、リーマンショック以降の上げ相場では、値上がり益でも儲けることができたわけだ。2年ほど前までの安値で購入できた人は、今ごろ左うちわかもしれない。

 とはいえ、まだうまみは残っている。今後、注目のリートを見てみよう。

 日本のリートは現在、46ある。オフィスビルや商業施設、住宅、物流、ホテルのように、特定の用途の物件に投資する「特化型」タイプ、二つの用途を合わせて運用する「複合型」タイプ、さらに多くの用途の物件を運用する「総合型」タイプがある。

 アイビー総研の関大介氏注目のリートは、住宅系特化型のアドバンス・レジデンス投資法人と大和ハウス・レジデンシャル投資法人だ。

「賃貸収入の変動率が小さく、分配金の利回りが平均以上です。個人投資家の方が、最初にする投資にはいいでしょうね」

 また、外国人投資家の売買の多いリートは乱高下しやすいので、初心者は避けたほうがいい。その点で、商業施設を中心とした総合型で関西圏を投資主要地域とする阪急リート投資法人もいいだろう。

「阪急リートは分配金が安定しているのですが、関西地盤のリートなので、外国人投資家の食指が動きにくい」(関氏)

週刊朝日  2014年9月12日号より抜粋