勝ちにこだわるカウンター重視のスタイルへ…貫く覚悟を語るFW岡崎

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 5日のウルグアイ戦で0−2の完敗を喫し、苦い黒星スタートを強いられたハビエル・アギーレ監督率いる新生・日本代表。6日で札幌合宿を打ち上げ、9日のベネズエラ戦の地・横浜へ移動してきた。7日は小雨の降る中、日産スタジアムで夕方、公開練習を実施。指揮官は大勢の報道陣が見守る中での4−3−3の戦術確認と30分間の紅白戦を初めて行った。

 選手たちがオールコートで4−3−3の各ポジションについたのは、約40分間のアップとボールコントロール練習を終えた後だった。主力組と見られる方には、DF(右から)酒井高徳(シュツットガルト)、水本裕貴(サンフレッチェ広島)、吉田麻也(サウサンプトン)、長友佑都(インテル)、アンカーに森重真人(FC東京)、同右に細貝萌(ヘルタ・ベルリン)、左インサイドハーフに柴崎岳(鹿島アントラーズ)、3トップの右に本田圭佑(ミラン)、同左に柿谷曜一朗(バーゼル)、トップに大迫勇也(ケルン)が入った。

 指揮官は、基本的に森重と両センターバックでビルドアップを行い、そこからボランチを経由しないで前線かサイドに長いボールを入れて攻めるカウンタースタイルを前面に押し出した。本田も柿谷も凄まじい勢いでアップダウンを繰り返すなど、中盤でのポゼッションを重視していたザッケローニ前監督時代とは一変した形を強く印象づけた。

 その後の紅白戦ではもう一方のチームをベネズエラと見立てて4−4−2に配置。選手たちはコンパクトなゾーンを保ちながらできるだけ高い位置で奪ってスピーディーに攻めようとしていた。が、仮想ベネズエラ側にボールを持たれる時間が長く、主力組はかなりストレスが溜まったはず。試合後には本田や長友、森重らが長い時間、話し込む姿も見られた。

 ブラジルワールドカップメンバーにとっては劇的すぎるスタイルの変化だろう。しかし岡崎慎司(マインツ)は「それをやらないと勝てない。日本代表は必死になって勝ちに行くチーム」と割り切っている様子だった。「それをやり続けたら癖になると思うし、いきなり勝ちたいと思ってそういうふうにしてもペース配分もどう守ればいいかも分かんない。ずっとこの(カウンタースタイル)のサッカーを続けて、その中からパターンを増やしていくことは大事。自分たちが主導権を握っていいサッカーをしようというのを去年はずっと続けてきたけど、急に勝ちたいと思った時にどっちにするか迷った。最終的に勝ちたいなら、つねに勝利を前面に押し出すコンセプトでサッカーをしていかないと。監督もこうやらないと日本は勝てないと思ってるだろうし、やり続けるしかないと思う」と強調。そういう方向性を話を本田や長友ら確認していることも明かした。

 本田や柿谷ら3トップのサイドに慣れていない選手にとって、この運動量と上下動の多さはかつてないものだろう。けれどもその高い壁を越えなければ、アギーレジャパンでは生き残れないし、ワールドカップで上位進出できる集団にはなれない。そういう決意がウルグアイ戦ではまだまだ足りないところがあっただけに、ベネズエラ戦では彼らの覚悟をぜひとも見せてほしいものだ。

文=元川悦子