モール・オブ・エイシアの近くのシーサイド・マーケット・レストランの呼び込みはほとんどがバクラ(オカマ)だ。声をかけられているのはビジネスパートナーのジェーン【撮影/志賀和民】

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フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのフィリピンレポート。フィリピンの街角で日常的に目にするトランスジェンダーたちの正体は?

 最近はレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー(性倒錯者)の4つまとめてLGBTというらしい。

 レズは女同士、ゲイは男同士が愛し合うもので、最近、アメリカの一部の州では同性婚が認められるなど、世の中に認知されつつある。バイセクシュアルは両性を相手にし、トランスジェンダーは身体と精神が性的に一致しない、いわゆるオカマやオナベだ。日本ではこれらLGBTは20人に1人、国民の5%に達するというから、全国で600万人という大変な数になる。

フィリピンでは同性愛は神の教えに背くこと。しかし……

 敬虔なクリスチャンの国であるフィリピンでは、同性愛は神の教えに背くとされている。実際のところ、多くのフィリピン人はいまだにエイズが同性愛に対する神の警告(あるいは処罰)だと思っているのだ。そのため同性愛はフィリピンでは話題に上ることもなく、公式には存在しないことになっている。

 しかしいったん街に出てみると、事情は一変する。

 フィリピンでは女装のオカマは少ないものの、歩く姿を見れば一目でそれとわかるし、男の格好をして女の子と手をつないで歩いているオナベもいたるところで見かける。フィリピンではトランスジェンダーは同性愛者とは見なされず、市民権を得ているから、その本性を隠そうとしないのだ。

 そもそもトランスジェンダーは、生まれてくるときに、肉体的な性別に対して精神のミスプログラミングで食い違いが生じてしまったものだろう。しかしそれはそれで人間社会にバラエティを与えるから、フィリピン人は彼らを受け入れ、自然な友人関係を築いている。どうしても女に見られたいオカマは、化粧をしたり整形をして女らしく見せようとする。これは普通の女性が化粧やダイエットをするのと一緒ではないか。

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