超巨大結晶が埋め尽くす「クリスタルの洞窟」、古代の微生物も

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長さ12m、重さ55トンという巨大な透明石膏の巨大結晶がたくさん存在する、メキシコの「クリスタルの洞窟」。結晶の中にある泡からは、古代の微生物も見つかっている。

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メキシコのナイカ鉱山の地下には、「クリスタルの洞窟(クエバ・デ・ロス・クリスタレス)」と呼ばれる洞窟がある。

洞内は、石膏の水和結晶である透明石膏(セレナイト、selenite)の巨大結晶で埋め尽くされている。最も大きな結晶は長さ12m、直径4m、重さ55トンとされている

これらの巨大結晶は、数十万年前から成長を続けている(最も大きい結晶はおよそ60万年前のものだということがわかっている)。しかし、科学者たちがその中に何が封じ込められているのかを発見したのはごく最近だ。

米ニューメキシコ工科大学付属のNational Cave and Karst Research Institute(洞窟科学およびカルスト科学の研究を行なう米国立機関)副所長で洞窟学者のペネロピ・ボストンは、4年ほど前から、これらの結晶から真正細菌やウィルス、古細菌を採取してきた。既知の生物と照らし合わせてきたが、これまで確認されたことのないものばかりだったという。

「結晶内にある泡から、60以上のサンプルを採取しました」とボストン氏は説明する。「発見したものは、これまでの科学では知られていません。もっとも近い場合でも、遺伝的な関連が見られた程度でした」

そういった関連する微生物が見つかるのは、はるかかなたにあるロシアのカムチャッカ半島の火山性土壌や、スペイン、イタリア、オーストラリアの洞窟の中だ。そのどれもが、ナイカ鉱山と環境が似ている。つまり、気温は摂氏50度まで上昇し、相対湿度が100%という環境だ。

この洞窟は2000年、メキシコの鉱山企業ペニョーレスによって発見された(かつては水が洞窟を満たし、結晶を支えていたが、1985年から鉱山のパイプによって水が抜き取られたのだ)。

2006年に科学者たちの立ち入りが許されたが、2010年には再び閉鎖された(発見したペニョーレス社は、部外者の立ち入りを禁止して保護にあたっているが、現在の状況では結晶が損傷する可能性があるという。あと10年ほどで鉱山の操業が終了し排水ポンプも止まるため、洞窟は再び地下水に満たされる計画だ)。

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