「24時間テレビ」日本エレキテル連合に、大物2人が余裕のダメ出し
 今年も様々なハイライトとともに幕を閉じた24時間テレビ。運動オンチだというTOKIOのリーダー・城島茂が必死に走る姿や、深刻な病を抱えながらも目標に向かってトライし続ける障がい者の姿に、いつものように心打たれた人も多かったのではないでしょうか。

 しかしややもすると大甘の感動に流されがちな番組に、ピリリとスパイスを効かせたのが加山雄三と小林旭の大御所二人でした。二人の振る舞いには小さなキセキでも大きなキセキでもない、確かな現実の味があったのです。

 放送当日、募金を持って武道館に駆けつける芸能人を迎えるレポーターを務めたのが日本エレキテル連合。今や小学生の間でも「ダメよ〜、ダメダメ」が流行語になっているという女性二人組の芸人です。

 しかしこのエレキテル連合がいけませんでした。来る芸能人来る芸能人に対して、与えられた短い時間の中で「ダメよ〜、ダメダメ」をねじ込むことばかりに必死だった結果、一体何が「ダメよ〜、ダメダメ」なのか分からないカオスしか生み出せなかったのです。

 そもそもチャリティを主旨とした番組に汚いジジイとラブドールのメイクアップをした女芸人がいるという状況からしてカオスなわけですが、それに輪をかけたのがエレキテル連合の二人の機転の利かなさだったのではないでしょうか。

 もしかしたら、彼女たちにいらだつ視聴者も多かったかもしれません。何が芸人だ。ちっとも面白くないし、まことに不愉快だ――後期高齢者からの怒りの声が聞こえてくるようです。しかし昭和の大スター二人がそんなうっぷんを晴らしてくれました。

◆加山雄三は笑顔で去っていった

 まず先に来場した加山雄三は成熟した大人のマナーでもってこの場をやり過ごしました。

「二人を知っているか?」と振られると、『若大将のゆうゆう散歩』でおなじみの上品な高田純次のようなトーンで、「ああ見てるよ見てるよ。こんな格好して大変だろ〜」と軽く一蹴。

 若大将は笑顔でしたが、エレキテル連合には一瞥をくれるどころか何の評価も与えることなく、軽やかにその場を去って行ったのです。それでも食い下がるラブドール担当が「ダメよ〜、ダメダメ」を繰り出しましたが、時すでに遅し。音声はとっくに絞られていました。

◆小林旭は無言の威圧感で…

 そして加山雄三の次に来場した小林旭は、フィジカルな威圧感を発揮。誰も敵ではないのに周囲をギロリと睨み付け、まずはサバンナ高橋を制圧。その後エレキテル連合を確認すると、首筋から顔までなめ回すようにして、鼻息のかかるほどの距離まで接近してきたのです。

 このままいけば、確実に蹴飛ばされる。もうエレキテル連合の汚いジジイ担当は、完全に縮み上がっていました。戦意喪失です。「ダメよ〜、ダメダメ」、そうつぶやいたのは二人のマネージャーだったかもしれません。

 加山雄三と小林旭。二人の取ったアプローチの違いが、そのまま芸能人としての個性の違いに通じていて大変に興味深いシーンでした。しかし二人に共通していた認識は「このつまんねえの、早くどっかにやれよ」ということだったように思います。

 今年の24時間テレビにおける数少ない真実の瞬間として記憶に残したいマッチアップでした。

※2人のスターに敬意を表してこちらを。

⇒【YouTube】加山雄三「逍遥歌〜そぞろ歩けば〜」MUSIC VIDEO http://youtu.be/TQlZwoOMElw

⇒【YouTube】小林 旭 / 素晴らしき哉人生 http://youtu.be/axSuhMNAaQ4

<TEXT/沢渡風太>