遺言書のプロに聞く「書く理由」と「書き方」


終活ブームもあって、「遺言書」を残される方が急激に増えているそう。

しかも、ご年配の方だけでなく、なんと40代から書かれる方も多いとの事。にわかには信じられない気もしますが、その納得の理由とは?

最近、最高の形で残すをコンセプトとした「金の遺言書」で話題となっている、遺言書作成の専門家である行政書士の眞柄洋典先生に遺言書を残す理由と書き方・注意点について聞いてきました。

■遺言書を書く理由
「最近、遺言書を若いうちから残そうとご相談に来られる方が増えているのですが、そういった皆さんは「遺言書を書く理由」をよくご存じです」と話す先生。

その一番の理由は「残された家族がバラバラにならない為」だそう。

「『相続』が『争族』にと揶揄されるだけあって、資産の額に関係なく多くの身内間トラブルが発生しています。また、よく知られた事ですが、プラスの財産だけではなく、借金等のマイナスの財産の場合にも相続は発生するので大変です。遺言書がないばかりに、財産相続でもめて家族がバラバラになったという話は本当に多いのです。もちろん、反対に、お世話になったあの方に財産を譲りたい。といった微笑ましい話も沢山いただきますよ」。

■遺言書を書く上での注意点
遺言書には重要な2つの注意点があるといいます。まず1点目は法定の形式に則って作成すること。

「自筆証書遺言であれば全文、氏名及び日付を自書し、押印し、公正証書遺言であれば民法の規定に従い公証役場にて作成します」。

次に、内容は具体的に記載するということだそうです。

「これはあいまいに記載してしまい後々のトラブルを防ぐ効果があります。例えば長男○○○○(昭和○○年○○月○○日生まれ)に東京都○○区○○○丁目○番○号の建物を相続させる。というように人物を特定させ、不動産を特定させ、相続なのか遺贈なのか処分方法を明確にしておけば、誰が見ても同じ解釈となりますよね」。

基本的な注意点としては、この2点を押さえれば正確な遺言書を作成することができますが、遺留分や法定相続分を考慮しない遺言書、生命保険の受取人の変更、負担付遺贈や遺言信託など法的要素が複雑に絡み合うのが遺言書です。

「やはり幸せ、安心、安全を考えるなら専門家にご相談なされることをお勧めします」。



(写真は「金の遺言書」)

なるほど。基本的には自分で作成は可能なようですが、やはり専門家の力を借りる方が安心なようですね。実は私も遺言書に少し興味を持っていただけに、取材の後こっそり先生にご相談させていただきました。

「遺言書とはご家族やお世話になった方へのお手紙です。単に財産の分け方と記す書類と考えるのではなく、『ありがとうを届ける手紙』として作成することをお勧めします。私は、その思いは届くと信じていますから」と取材の最後に話してくれた先生。これが遺言書を書く人が増えている理由かもしれません。

金の遺言書
眞柄行政書士事務所