今季のチャンピオンズリーグで、スポルティングはグループリーグをG組(チェルシー、シャルケ04、マリボール)で戦うが、内田の所属するシャルケと激しく2位の座を争うものと思われる。

 チャンピオンズリーグでの活躍は、選手の自信にそのまま繋がる。ブラジルW杯で内田が唯一、及第点のプレイを見せる事ができた理由だと思われるが、いきなり欧州の良いポジションでプレイできることになった田中は、日本でいま最も飛躍の可能性を秘めた選手と言えるだろう。左右非対称という病を抱える日本代表にとっても、それは好ましい話と言える。
 
 彼が今季のチャンピオンズリーグでどれほどプレイできるか。活躍できるか。それは日本代表の戦力アップにも直結する問題だと、僕は思っている。

 最後に宣伝をひとつ。来る9月4日。すなわちアギーレジャパン初戦(ウルグアイ戦)の前日、僕の新刊が発売になります。

「崩壊以後〜日本サッカーは、監督を変えるだけでは変わらない」(実業之日本社・じっぴコンパクト新書 900円+税)

 書き下ろし半分。このブログをはじめ、W杯期間中に書いた原稿を加筆・修正したものが半分。現地で書いた掲載済み原稿と、帰国後に書いた原稿とが2本ワンセットで、重層するように流れていく構成になっています。ライブ感漂う現地発の原稿と、日本に戻り、日本の空気に触れ、改めて冷静に振り返ったものとを、対比させることで、検証を深いものにしていこうとの狙いがあります。

「瞬間」と「以後」。それぞれの時間のズレが、ブラジルW杯をよりリアルなものとして伝えるための隠し味になっていると自負しています。

 新書なのに316ページもある、パワフルな一冊。ご興味のある方は是非。よろしくお願いします。