Q:健診でリウマチ因子が陽性と出て、関節リウマチになる恐れがあるといわれました。リウマチにならないための対策法をアドバイスしてください。(42歳・ホテル勤務)

 A:リウマチ因子は、自己抗体の一種です。リウマチは、外敵や異物を攻撃するための抗体が、敵ではない体の組織を攻撃します。
 それを自己抗体といいますが、関節リウマチではその自己抗体が関節の組織を攻撃します。それによって炎症が引き起こされ、関節が破壊されていきます。
 なぜ、自己抗体が作られるかは、現代医学では不明とされています。ただし最近、歯周病菌が関係があることがわかってきました。
 歯周病菌は歯肉のたんぱく質を変化させます。すると、それは生体にとって異物になり、自己抗体が歯肉を攻撃します。その結果、歯肉が侵されます。
 関節リウマチの人の関節軟骨のたんぱく質も変化を起こしています。自己抗体がその変化したたんぱく質に反応して、関節軟骨を攻撃します。この場合、自己抗体がリウマチ因子です。
 歯周病を治療するとリウマチ薬が効きやすくなることからも、関節リウマチの発症には歯周病菌が関係していると考えられます。

●生活習慣を見直して予防
 とはいえ、リウマチ因子が陽性なら必ず関節リウマチと診断されるわけではないですし、気にし過ぎなくてもよいでしょう。
 実は、関節リウマチの症状は、口呼吸の癖を直すことで改善してきます。これは私が長年、患者さんに口呼吸を直すようにしてきた結果から、断言できます。
 このことからも私は、口腔内の細菌や扁桃感染症が関節リウマチに関係していると考えるようになりました。歯周病菌が原因で免疫異常が起こり、関節リウマチが発症するという報告は、私の見方を裏付けるものといえるでしょう。
 口呼吸の習慣があれば、これを直すことが求められます。そこで実践していただきたいのが口の体操「あいうべ」です。口を「あー」「いー」「うー」と動かし、最後に「べー」と舌を思いっきり外に出します。
 また、生活習慣を見直し、体を冷やさないようにし、食事は動物性油脂の摂取は控え、青魚をとり、植物タンパクを多く摂取するなどを心がけましょう。そして、歯科で歯周病をチェックし、オーラルケアをきちんと行いましょう。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。