ドーナツターンするF1マシンを赤外線サーモグラフィーで撮影。焼けるタイヤや排気を可視化

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写真は、F1 マシンが華麗にドーナツターンをキメている瞬間のサーモグラフィー映像。赤外線サーモグラフィーを開発する FLIR Systems が、オランダのアッセンで開催された Gamma Racing Day イベントで撮影したものです。続きには赤外線サーモグラフィー動画を掲載しました。

F1 といえば、すべてのレーシングカーの最高峰。現行レギュレーションでは 1600cc の V型6気筒シングルターボエンジンに、MGU-K(運動エネルギー回生ユニット)と MGU-H(熱エネルギー回生ユニット)を組み合わせたパワーユニットを搭載します。

その最高出力は750bhp 前後。規定によるマシン全体の最低重量は642kgです。極端ですが、軽トラックの車体にスーパーカーのエンジンを載せていると思えばわかりやすいかもしれません。したがって、低速ギアでフルスロットルにすればスピンターンなど容易いものです。

映像ではエグゾーストからの排熱もさることながら、路面との摩擦によって接地幅 325mm のリアタイヤの温度が一気に上昇しているのがわかります。また、温度上昇と回転によってタイヤコンパウンドが剥がれ、マーブルとなって路面に飛び散る様も、肉眼で見るよりはるかによく見えます。なお、このマシンはレッドブルF1チームが2012年のシーズンを戦った RB8。エンジンは現行とは異なりますが、出力は約750bhp なので現行マシンとほぼ同等です。

ちなみにレーシングタイヤには、最大限の路面グリップを引き出すための作動温度領域があります。下の動画は、昨年の F1イタリアGP。スタート前のフォーメーションラップでポール・ディ・レスタ選手がマシンを左右にウェービングし、懸命にタイヤに熱を入れている様子が伺えます。しかし、残念ながら彼のレースはご覧のとおりの結末でした。