『ラガーさんの嗚呼、青春の甲子園あるある』善養寺隆一 オークラ出版

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 本日、夏の全国高校野球の決勝戦が行われます。三重県勢59年ぶりの決勝進出となった三重高校と春夏連覇をしたおととし以来の決勝となる大阪桐蔭高校。果たして、どちらが全国約4,000校の頂点に立つのでしょうか?

 さて、今大会はグラウンド内外で起こった様々な「話題」に注目が集まりました。市和歌山のセカンドの選手が延長12回裏、一死一三塁の場面で本塁ではなく一塁に送球してサヨナラ負けしたシーン。守備の巧さに定評があった選手でしたが、なぜ彼はそんなミスを犯したのかネット上で意見が飛び交いました。さらに東海大四高の投手が投じた超スローボールをめぐっても高校野球ファンの間で是非が飛び交い、テキサスレンジャーズのダルビッシュ投手もこの"論戦"に参加。また、春日部共栄の女子マネジャーが最難関大学進学を目指す選抜クラスから普通クラスに転籍してまで、部員のために大量のおにぎりを握ることに専念した「美談」にも賛否が巻き起こるなど、なにかと議論の絶えない大会となりました。

 ところで、毎年、高校野球で注目を集めているあるおじさんのことをご存知ですか?

「ラガーさん」こと、善養寺隆一さん。

 春・夏の甲子園大会のテレビ中継で、黄色い蛍光帽子にラガーシャツ姿で映り込んでいるおじさんのことです。高校野球ファンならば、「そういえば、見たことたある!」という人も多いのではないでしょうか。毎日、違ったラガーシャツを着ているので、中には「今日は何色?」と楽しみにしている方もいるようです。

 ラガーさんは、自身と同世代のKKコンビの頃から甲子園球場に通いはじめており、それから全試合をバックネット裏最前列で観戦し続けています。

 そんなラガーさんが、この夏に書籍『ラガーさんの嗚呼、青春の甲子園あるある』を刊行。気になるその一部を紹介しましょう。


≪理論派放任主義の若手監督が結果を出すと、何故だか否定したくなる≫
 KKコンビの時代から観戦しているラガーさん。「水を飲んではいけない」といった謎理論の時代が終わった今でも、やはり高校球児は理不尽な猛特訓を乗り越えて甲子園に来てほしいと思うそうです。最新のトレーニング方式と、戦術理論を駆使したプライベート放任主義の新興チームがスマートに勝ち上がると、頭ではわかっていても、どこか物足りなさを感じてしまうとのこと。年配の方にはよくわかる感情なのでしょうか。

≪どんなにグラウンドが荒れても、阪神園芸の"魔術"で元にもどる!≫
 夏の日差しで凸凹、急な大雨で水浸しになっても、グラウンドを元通りに整備してくれるのが、阪神園芸。マニアのなかには、野球観戦よりも、阪神園芸を楽しみにしている人も?

≪あきらかにブラスバンドのうまい高校とへたな高校がある≫
 古豪の中で有名なのは習志野高校のブラスバンド。なかでもチャンステーマ「レッツゴー習志野」は、高校野球ファンに馴染み深い曲だといえます。また、最近では駒大苫小牧のブラスバンドに注目しているとのこと。チャンス時には切れ目なく演奏を続け、攻撃に発破をかけ、逆に相手投手が交代する時には、意識的に曲のテンポやボリュームを落とすなど、相手チームへの配慮も好感が持てるのです。

 あるあるも楽しいですが、やはり注目は本日の決勝戦。高校野球ファンには見逃せない一戦が、もう間もなく始まります。みなさん、お見逃しなく!