中畑DeNAにクライマックスシリーズ進出(以下=CS)の可能性が見えてきた。101試合を消化した時点での成績は47勝52敗2分。だが、月別に見ると、5月に勝ち越し、6月をイーブンで乗り切ると、7月も勝ち越しに成功。8月も白星先行で、3位広島とのゲーム差は4.5(8月18日現在)。就任3年目にして、迎撃体制も整ってきた。
 「クローザー失格の烙印を押された山口俊を先発で蘇らせ、最後は新人の三上朋也で締める継投策が出来上がりました。昨季までの中畑清監督(60)は投手を我慢して使い、無駄な失点を積み重ねていました。でも、今季は早めの交代が功を奏しています」(スポーツ紙記者)

 早めの交代は投手陣のさらなる配置換えにも繋がっている。中盤戦を支えてきた三上が夏バテしてきたと見るや、すぐに国吉佑樹を次の抑え投手にチェンジ。現有戦力をフル稼働させる中畑采配で、ついにCS進出も射程圏内に捉えたというわけだ。
 しかし、全てがうまくいかないのがプロ野球の世界である…。
 「対戦チームのスコアラーに研究されています。各チームの偵察隊が力を付け始めたDeNA投手陣の弱点を探そうとして」(前出記者)

 その最たる例が、8月17日の阪神戦だった。この日の先発は1週間前の東京ヤクルト戦(10日)で今季初勝利を挙げた高崎健太郎。阪神は対戦チームごとに担当スコアラーを置き、投手と野手の攻略法を作っている。今のDeNAは先発スタッフも整いつつあるため、阪神の偵察隊は「次に高崎と対戦するのは自分たち」と考え、直球のキレ、変化球の曲がり具合、DeNAバッテリーの配球の傾向などをまとめ上げた。それが初回の上本、鳥谷の本塁打に繋がったのだ。
 「巨人も8月5日からの3連戦で3タテ(3連戦全敗)を食らいました。ナメていたわけではありませんが、これまで快勝してきた相手に負けたとなるとカチンと来るものです。巨人も同じ轍は踏むまいと、先乗りスコアラーの数を増やしたと聞いています」(球界関係者)

 現時点で巨人が勝ち越しているのは中日と東京ヤクルトだけ。昨季まで“お客さん”にしていたDeNAから、この先でシッカリ勝ち星を積み上げなければ、首位陥落となるのは必至。また、CS進出のライバルとなる3位の広島はDeNAに勝ち越しているものの、7〜8月だけを見れば、1勝1敗1分けと互角。対戦成績9勝5敗1分の中で8勝は開幕前半に稼いだものということを考慮すれば、戦いの様相は変わりつつある。4位中日の対DeNAの成績は10勝5敗1分。今後はDeNA戦を取りこぼすようなことになれば、CS進出は難しくなる。
 「東京ヤクルトも故障者が復帰しつつあり、上位球団にひと泡吹かせてやろうと士気が高まっています。当面の敵は5位のDeNA」(前出記者)

 中畑監督がCS戦で躍動する姿は見たいが、急に強くなると敵も増える。終盤戦は中畑DeNAが主役となりそうだ。