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先日、「ベストエンゲージメント2014」のフレンド部門を織田信成さん、鈴木明子さん、村上佳菜子選手が受賞したというニュースが流れました。「ベストエンゲージメント」とは、絆で結ばれている親子やカップル、友人などにそれぞれ贈られる賞のことです。

受賞した3人は日ごろからとても仲が良いのですが、フィギュアスケート選手たちはリンクの外では一体、どのように互いに接しているのでしょうか。今回はふだん見られない選手たちの素顔に迫りたいと思います。

○選手同士で敬語を使わないことも多い

ソチ五輪終了後あたりから引退した選手がメディアに出る機会が増え、フィギュアスケーターたちの仲が良いということは、少しずつ周知の事実になってきているのではないかと思います。

選手同士では敬語を使わないことも多く、国際大会に出場するレベルの選手であれば年齢関係なく、呼び名で呼び合ったりしています。

そんな中で、今の日本代表選手を中心にじわじわとブームになっているものがあります。それは「けん玉」です。小塚崇彦選手がアイスショーに出演した際、ファンの方からいただいたのが「けん玉ブーム」のきっかけだそうですが、今では無良崇人選手や村上選手、さらにはジュニアの日本代表選手にも広まりつつあります。

どうやら小塚選手や羽生結弦選手が、動画投稿サイトで小さな男子がけん玉をやっている映像を見つけ、マネをしたところから「けん玉ブーム」に一気に火がついたようです。日本代表クラス選手たちの間で経験者がいなかったため、最初はできない技が多かったみたいですが、今ではほとんどの基本技を習得している選手も多いとか。膝を柔らかく使う点や集中して行わないといけないところなど、けん玉はフィギュアスケートと何か通ずるところがあるかもしれません。

○各地のライバルと「打ち上げ」をして親睦を深める

アイスショーや大きな大会の後では、「打ち上げ」と称してみんなで食事会を行うことも多いです。全日本選手権の後には、バンケットという形で参加者全員で食事会に行きますし、インターハイスクール、インターカレッジといった大会は、年齢の近い選手が集まるため、仲の良いグループに分かれて食事に行くことが多いように思います。

氷上ではライバルですが、一度リンクを離れると仲良く食事をするアスリートを不思議に思う人もいるかもしれません。

ただ、同じ地域の選手であれば地域の大会で会えますが、ふだん生活する地域が離れている選手であればなかなか会う機会もありません。そういう選手からも学ぶことが多いため、私自身も試合後に集まる食事会などの場を本当に大切にしていました。

こういった点からも、織田さん、鈴木さん、村上選手らの仲が本当に良いということをご理解いただけるのではないでしょうか。

○今年も開催された野辺山合宿

各地のライバルたちと最初に出会う機会が「野辺山合宿」という選手も多いかと思いますが、今年も例年通り7月に野辺山合宿が行われました。

野辺山合宿は全国有望新人発掘合宿という名前で、全国から予選を勝ち抜いたノービス選手が参加する合宿のことです。その合宿参加者の中から、全日本ノービス選手権大会への推薦選手の選出等を行います。

この合宿の参加選手には、いくつか簡単な課題が与えられました。そのうちの一つに「新しい友達を作ること」が含まれていました。平昌五輪以降で活躍するであろう未来のオリンピアン候補選手が、この合宿を機に新たな友人と切磋琢磨(せっさたくま)し、未来のフィギュアスケート界を担う存在になっていってくれることを願ってやみません。

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○筆者プロフィール: 澤田亜紀(さわだ あき)

1988年10月7日、大阪府大阪市生まれ。関西大学文学部卒業。5歳でスケートを始め、ジュニアGP大会では、優勝1回を含め、6度表彰台に立った。また2004年の全日本選手権4位、2007年の四大陸選手権4位という成績を残している。2011年に現役を引退し、現在は母校・関西大学を拠点に、コーチとして活動している。

(澤田亜紀)