農産品の相場高が食料品をけん引、住関品もまずまず…2018年9月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス1.9%
チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2018年10月23日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2018年9月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2018年9月は食料品では総菜や相場高の影響で農産品が順調、住関品もそれなりによい売上を計上し、衣料品の下げを穴埋めでき、売上総額の前年同月比はプラス1.9%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。
今データは協会加入の58社・10318店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で106店舗増、前年同月比で599店舗増加している。売り場面積は前年同月比98.5%となり、1.5%ポイントの減少。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス4.7%ポイントを示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0363億8274万円(前年同月比101.9%、△1.9%)

・食料品部門……構成比:68.3%(前年同月比102.8%、△2.8%)

・衣料品部門……構成比:6.9%(前年同月比94.4%、▲5.6%)

・住関品部門……構成比:18.8%(前年同月比100.8%、△0.8%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比95.1%、▲4.9%)

・その他…………構成比:5.8%(前年同月比105.0%、△5.0%)

※販売金額には消費税額は含まず

農産品の相場高と
総菜の堅調さで
食料品が伸びる。
住関品は防災関係が堅調。
衣料品は不調続く。
農産物はキャベツ、きゅうり、玉ねぎ、大根、トマト、ピーマン、ブロッコリー、なす、きのこ類、カット野菜などの動きはよかったが、じゃがいも、人参などの動きは鈍かった。果物ではぶどう、柿、梨、みかん、キウィフルーツなどの動きはよかったものの、もも、いちじく、りんご、グレープフルーツなどが不調。 無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。そして相場安で農産品が不調な時にもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。

畜産物は牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調。鶏卵は堅調だが加工肉の動きは鈍い。精肉の好調さに関してはここ数か月大きな動きは無く堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。

水産品は刺身盛り合わせ、さんま、まぐろ、しらす、魚卵、海藻類などの動きはよかったが、たこ、近海魚、うなぎ、冷凍えび、塩鮭、干物などの動きはいまいち。惣菜は、温惣菜では揚げ物、焼き物は好調。要冷惣菜は、和・洋惣菜ともに好調で、弁当、寿司の動きもよかった。その他の食品では乳製品、飲料、機能性飲料、冷凍食品、カップ麺、パン類、カレー・シチュー類、米、缶詰、納豆、梅干、米菓などは好調だったが、アイスクリーム、インスタントコーヒー、醤油、みりん、ヨーグルトなどの動きは鈍かった。

衣料品ではスーツ、ドレスシャツ、半袖ポロシャツ、ショートパンツ、マニッシュスーツ、カットパンツ、ジーンズなどが堅調。ジャケット、スラックス、アウター、サマーフォーマル、ブラウス、レギンス、カジュアルシャツ、カットソーなどが軟調。住関品では防災用品、卓上コンロ・ボンベ、タバコ、タオル、エアコン、炊飯器、扇風機、サーキュレーター、携帯電話バッテリー、懐中電灯、電池、管球・電球などの動きは好調だが、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、食器洗い機、デジカメなどが伸び悩み。

「その他」項目は前回月から転じる形で堅調さを見せ、プラス5.0%。サービスはマイナス4.9%と軟調。サービスの軟調さは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが要因だろう。

今回月は相次ぐ台風の上陸や大雨を受け、農産品が相場高となっただけでなく、防災関連がよく売れ、さらに10月からのたばこの主要銘柄の値上げに伴う駆け込み需要が影響し、住関品もプラスを計上するほどの好調ぶりを見せたのが大きなポイント。天候の影響で客足は落ちているであろうことは予想できるが、それ以上に客単価が大きく底上げされたのだろう。