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国立天文台らの研究グループは8月21日、宇宙初期に存在していたと考えられている巨大質量星によって作られた可能性のある星を発見したと発表した。

同成果は国立天文台の青木和光 氏、甲南大学理工学部の冨永望 准教授(東京大学数物連携宇宙研究機構 客員科学研究員)、兵庫県立大学 天文科学センター 本田敏志 研究員、米・ノートルダム大学物理学部天文物理学学科のTimothy C. Beers 教授、米・ニューメキシコ大学の Young Sun Lee氏によるもの。詳細は8月22日付(米国時間)の米科学誌「Science」に掲載される。

ビッグバン後の宇宙で最初に誕生した星のなかには、太陽の100倍以上の質量を持つ巨大星が存在していたと考えられているが、今まで観測的な証拠は見つかっていなかった。今回同研究グループはすばる望遠鏡を用いて天の川銀河内の調査を実施し、1000光年ほどの距離にこれまで知られていない特異な元素組成を持つ星を発見した。

巨大質量星が爆発すると、鉄などの比較的重い元素が大量に放出されるのが特徴で、今回発見された星は鉄以外の元素組成が極端に低く、初代星から放出された元素が周囲の水素ガスと混ざってできたと考えられるという。

同研究チームは今回の発見について宇宙初期における巨大質量星の進化と元素合成について手がかりを得る上で、新たな治験をもたらしものであり、謎とされてきた銀河の中心に見られる巨大ブラックホールの起源を明かすことにつながる可能性もあるとしている。