ED解消法の一つでよく紹介されるのが、下半身強化トレーニングの代名詞・スクワットだ。
 「私もスクワットが一番効果的だと思います。ただ、やはりキツイ運動ですから、長続きしない方が非常に多いんです」

 こう話すのは、ED治療の第一人者で、『浜松町第一クリニック』院長の竹越昭彦氏だ。
 確かに、どれだけ効果的であろうと、この手の筋トレは負荷も高いためキツイ。また、中高年男性が突然スクワットを始めると、ED解消どころか腰痛を招いてしまう危険性さえある。

 そこで竹越氏は、別の角度からED解消に役立つトレーニングを考案したという。
 「筋トレではなく、股関節を伸ばすストレッチです。まず、第一前提に言えるのは“体が硬い人”はEDになりやすいということ。なぜなら、体が硬い=血行が良くないことで、勃起とは海綿体に血流が流れ込む現象。つまり、血行が悪いほど、タチも悪いのです」

 特に重要なのはペニスに近い「股関節」周辺だ。
 「普段から運動をしていない中高年男性は間違いなく、股関節がガチガチに固まっています。ここを上手に解してやれば、血行が良くなり、徐々に勃起力も回復してくるのです」

 とはいえ、スクワット同様、股関節を柔らかくするストレッチも、そう楽ではないのだ。代表的なのが、「前屈」。ご存知のとおり、直立した姿勢から膝を曲げず、両手を床につくストレッチだ。
 「まあ、大抵のオジさんは床に手がつかないでしょう。それどころか無理すると本当に腰を痛めてしまいます」

 しかし、やり方を変えれば楽に「同じ効果」を得られるという。
 その方法はこうだ。
(1)体育座りの状態から開始
(2)足を床につけたまま、お尻を浮かせていく。両手は床に置く。
(3)ゆっくりとお尻を浮かせて立ち上がりながら、骨盤を曲げていく。
(4)膝は曲がっていても構わないので、体の上半身と太腿がくっつくように。
(5)痛みを感じたところで、静止。20秒間体勢をキープする。

 おわかりだろうか。座った状態から前屈をすることで、「両手が床につける」体勢を維持できるのだ。
 「やってみるとわかりますが、十分、太ももの裏側の筋肉(ハムストリング)が張ってきます。実はハムストリングにストレッチをかけてやることで、股関節も柔らかくなるのです」

 記者も挑戦してみたが、従来の前屈と違って、スムーズにハムストリングに効き目を感じられるのだ。
 「風呂上りなど血行が良い状態に行うと、非常に効果的です。本当は毎日やるほうが柔らかくなりますが、2日か3日に1回でも次第に柔軟性は出てきます。何もやらないより、ずっとマシですよ」

 トレーニングで大事なのは続けることで、もっといえば「続けられるための楽な方法」を見つけること。
 「ちなみに、このストレッチを続けると、骨盤の歪みも解消されるので、自然と姿勢も良くなります。つまり、立ち姿もかっこよくなるので、女性にもモテますよ」

 さあ、今度こそ続けよう!

竹越昭彦氏
『浜松町第一クリニック』院長。ED治療の第一人者で、バイアグラやレビトラ、シアリスといった治療薬のそれぞれの効果や服用法などに精通。著書に『40代からの心と体に効く【生涯SEX】のすすめ』(扶桑社新書)。