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ネット上で繰り広げられている“野菜ジュース”の賛否両論。栄養素や効果、塩分など、いったいどれが真実なのか戸惑っている人も多いだろう。そこで、野菜ジュースの本当の効果についてフードコーディネーターの南恵子氏に話を訊いた。

○栄養素

まず、栄養素について。野菜ジュースは製造過程で既に栄養素が失われてしまうとの説もあるが、実際のところはどうなのだろうか。

「野菜をジュースにするとビタミンCや食物繊維など減少する成分があります。しかし、野菜ジュースにしても減らない栄養成分もたくさんあります。鉄分やナトリウム、カリウムなどのミネラルや、野菜の色素であるカロテノイドなどです。色素のなかには、リコピンやβ-カロテンのように、生の野菜から摂るよりも野菜ジュースなどや加熱して摂るほうが吸収率の良い栄養素もあるのです」とのこと。

また、加工時に足りない栄養素が添加されているという噂もあるが、これについては「栄養素等を添加しているメーカーもありますが、野菜由来の栄養にこだわっているメーカーもあり、個々の製品によって異なります。製品のパッケージにある原材料名や栄養成分表示を確認して判断するとよいでしょう」との回答が得られた。

○大量の砂糖が使われている?

一方、糖分が高く、大量の砂糖を使用しているとされる野菜ジュースだが、これについては「“砂糖不使用”と書いてある製品には使用されていません。しかし中には、果糖やオリゴ糖など、他の糖質が含まれている場合もあります」と説明。さらに、「砂糖の主な成分はショ糖という二糖類で、糖質のひとつです。表示に、糖質あるいはショ糖と書いてあれば砂糖を加えたのかも? と思われるかもしれませんが、ショ糖は野菜などにも含まれていますから、こだわりの野菜ジュースに含まれる“糖質”は、原材料である野菜または果実に由来するものがほとんど。糖質は三大栄養素のひとつである炭水化物から、消化されない食物繊維を除いた成分の総称で、人間にとって欠かせない重要なエネルギー源です」と述べた。

そのほか、野菜ジュースに含まれるナトリウムについても「ナトリウム=食塩(塩化ナトリウム)ではありません。ナトリウムは生きるためには必要なミネラルのひとつで、野菜などにもわずかですが含まれています。野菜ジュースの場合も、製品の栄養成分表示に書いてあるナトリウム量は、ほとんどが野菜由来です」と説明。また「塩分は、摂りすぎると血圧や他の生活習慣病に影響を及ぼすことがありますので、注意が必要ですが、カリウムと一緒に摂ると、余分なナトリウムを排出することを助けます。野菜ジュース等もカリウムが多く含まれている食品の一つです」と語った。

しかし、野菜ジュースの過度な摂取は禁物とする南氏。「健康のために必要な事は“食事バランス”で、現代人は野菜が不足しがち。野菜ジュースはあくまで野菜摂取の補助と考えましょう」と忠告。さらに、糖分や塩分についても「野菜由来とはいえ、糖質や塩分の摂り過ぎには注意が必要です。個々の製品により、カロリーや栄養価は異なりますから、栄養表示をチェックし、食事全体のバランスを考えて飲みましょう」と、野菜ジュースの高い栄養効果を肯定しながらも、過度な摂取は控えるように注意を促した。

(神野恵美)