キャバクラ以上、おっパブ未満……。そんな“いちゃキャバ”が、ここ最近のブームとなっている。

いちゃキャバとは、キャバクラのように女のコが横に座ってお酒を作ってくれるうえに、おっパブのように体をすごく密着させてくれるというのが特徴。さらに、多くの店では女のコのほうから腕を絡めてきて、手を握ってくれたり、服の上からのお触りもOKだったりする。

なぜ、こうした業態が増えたのか? いちゃキャバ情報を数多く載せているサイト『パラダイスネット』のライター、モッティさんにその現状について聞いてみた。

「お店側が統一して“いちゃキャバ”という言葉を使うようになったのは1年前くらいからですね。現在、いちゃキャバは首都圏で50店舗ぐらいあるんですが、この半年で一気に増えました。

この業界では、少し前まで洗体エステがはやっていたんですが、今は峠を越えた感があります。またセクシー居酒屋も高校生を働かせていたりして問題になったので下火になりました。そんななかで、いちゃキャバの数は急激に増えているので、これから本格的に流行り出すのではないでしょうか」

では、具体的にいちゃキャバとは、どんなお店なのか。

「実はまだ、これが“いちゃキャバ”だという明確な定義はないんです。いちゃキャバとうたっているお店でも、少しずつルールが違います。ただ、多くの店では『女のコが膝の上に脚をのせてくる』『女のコがお客さんを触ってくる』『服の上から女のコにお触りができる』ということになっています。なかにはキスをしたり、『直接おっぱいに触ってもいい』という女のコがいるかもしれませんが、それは少数派です」

基本的にいちゃキャバは、おっパブみたいに直接、胸に触れないが、その分いいことがあるとモッティさんは言う。

「おっパブよりも、いちゃキャバのほうが女のコのレベルが高いんです。キャバクラから、いちゃキャバにリニューアルする店が多いので、女のコがそのまま残ったりしています。

また、おっパブみたいに過激なサービスがありませんし、キャバクラのようにノルマがありません。営業をしなくて済むので、キャストに応募してくるコが多いんです。そうすると必然的に女のコの質が上がります」それだけではない。キャバクラに比べてコスパもいいという。

キャバクラは基本料金が安くても、女のコのドリンクをたくさん頼むと結果的に高くついたりしますよね。でも、いちゃキャバは、お店に尋ねるとすべてコミコミで料金を出しているところが多いので、比べてみるとキャバクラと値段が変わらなかったり、逆に安くなっている場合もあります。さらにお触りができることを考えたら、いちゃキャバのほうがコスパがいいと言えます」

恋愛カウンセラーのイサキ氏は、いちゃキャバが流行っている理由を次のように解説する。

「いちゃキャバは、リアル感のあるバーチャル恋愛なんです。実際に恋人同士の関係性でしか味わえない心と体の体験(軽いお触りやキスなどのいちゃいちゃすること)が得られるんです。

ソープやヘルスは、ヌキ終わると『女にシモの世話をしてもらった感覚』に襲われて、心がむなしくなることがあります。おっパブは悶々(もんもん)とするだけ。キャバクラは、いきなりお触りができません。

しかし、いちゃキャバは、こうした精神的なアンバランスさがないので、すんなり受け入れられて『また行きたい』という気持ちになるのでしょう。流行る理由は理解できます」

かわいい女のコとつかの間の恋人気分が味わえて、心と体が癒やされる。キャバクラとおっパブのいいところを合わせた、いちゃキャバは今後大流行する可能性を秘めている。

(取材/村上隆保)

■週刊プレイボーイ34・35合併号「ただ今、急増中!いちゃキャバが流行る理由」より