1秒に4.4兆コマを撮影する「STAMP」カメラ技術、日本人研究者が開発

写真拡大

慶応大学と東京大学の研究者で構成される研究チームが発表した超高速の撮影技術。先端研究をはじめとする多様な領域で活用される可能性をもっている。

「1秒に4.4兆コマを撮影する「STAMP」カメラ技術、日本人研究者が開発」の写真・リンク付きの記事はこちら

このカメラを使えば、赤ちゃんの一瞬の笑顔や雷が落ちる瞬間を見逃すことも、なくなるかもしれない。ともあれ、日本の研究者が開発したこのカメラは、1秒に4.4兆コマのフレームを撮影できると伝えられており、世界最速のカメラであると彼らは言う。

使用されている技術は「Sequentially Timed All-optical Mapping Photography」、略してSTAMPと言われるもので、その手法は他の超高速カメラが採用しているものとは一線を画する。撮影速度は、従来のカメラの1000倍にも達する。

現在の超高速リアルタイム撮影技術を牽引している手法は、ポンプ・プローブ法と呼ばれるものだ。その手法においては、(とくに光化学反応を観察するために)まずポンプ光を照射することで起きた反応を、次いで照射したプローブ光によって分析するものだ。STAMPがそれと異なるのは、瞬間をつど測定する必要がなく、一度の撮影で画像を取得し、対象の空間的な情報を450×450ピクセルの解像度で可視化することができる点だ。

STAMPは、光の速度の約6分の1の速さで進行する化学反応や、熱伝導の研究に活用できそうだ。慶応大学と東京大学の研究者で構成される研究チームは、過去3年にわたってSTAMPカメラの開発に取り組んでおり、今後もその研究を継続したいと考えている。なお、彼らの研究結果は、8月10日に「Nature Photonics」上で発表された。

研究チームは、今後さらに撮影画像の解像度と精度を高めることを目指しており、レーザーカット技術を用いる製造分野などでの活用を視野に入れている。このカメラを使えば、レーザーカット中にレーザーを検知し、カットの修正をできる可能性がある。またこの技術は、医療利用においても有用となりうる。

現在のプロトタイプカメラの大きさは1平方メートルに及ぶためため、研究チームはカメラの軽量化にも取り組む予定だ。

TAG

Digital CamerasHeadlineNewsJapanRecommendResearch Result