茂木健一郎氏

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脳科学者の茂木健一郎氏が自身のFacebookで新卒採用について持論を展開している。

11日に「新卒一括採用再考」と題して公開されたエントリーで、茂木氏は大学新卒者の一括採用について「キャリア形成が多様化した現代において、年齢や性別で外形的に就職機会を限定することは人権問題である」と第一の問題点を指摘。「『新卒見込み』の者だけがエントリーできるという就職形態自体が、人権問題である」と説明している。

さらに、茂木氏は企業側の視点から「日本の企業は、非典型的で優秀な人材を取りこぼし、イノベーションの機会を失っている」と綴り、新卒一括採用の合理性に疑問も呈した。

その理由を「限られた期間に、大量のエントリーが殺到するため、一人ひとりの資質をじっくりと見極めることができない」「大学名や学部学科などの、外形的な属性によって、簡易のフィルタリングをせざるを得ない」などと説明。

さらに、高校時代にほとんど登校しなかった、米マイクロソフト社の創業者・ビル・ゲイツ氏を例に「このような非典型的な人材は、新卒一括採用の下では、引っかかってこない」としている。

また、茂木氏は合理性の高い採用方法の条件として「非典型的で優秀な人材をとるためには、通年採用にする」「応募者の年齢や、学歴について、外形的な絶対条件を設けない」と提案している。

その後、茂木氏は「ジョブズやゲイツ、ザッカーバーグの周囲には、多数の失敗事例がある。失敗が起こったら減点主義で採用担当者が責められるような風土では、非典型的な人材採用はできない」「非典型的な人材を評価するノウハウが、日本の組織(大学、企業)には蓄積されていない。つまり、面接官が応募者の才能を見抜く力を持たないのである。」と、日本企業の欠点を厳しく指摘した。

さらに、かねてより批判してきた偏差値問題にも触れ「『新卒一括採用』と、『偏差値入試』は、非典型的な人材、事象を評価するのが苦手な日本の組織人のマインドセットの象徴」「その人権問題を解決することが、日本を停滞させているマインドセットの打破、そして新たな成長戦略に導くための方法論につながることを見極めるべき」と指摘している。

【関連情報】
新卒一括採用再考 - 茂木氏のFacebook投稿全文

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