スマホの電池切れが大きなストレスに?電池切れのストレスで命を縮めないための対策とは

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スマートフォンを持つようになって、TwitterやLINEなどでの友人との会話や新しい友人との出会い、事件やニュースなどのチェック、テレビやYouTubeでのドラマや映画の視聴、カーナビ要らずの地図アプリなど。少し前まで電話しかできなかった頃を考えると、驚くほど便利な世の中になっている。
これだけ便利な生活にどっぷりつかると、もう昔の生活に戻れない。これって人間の性(さが)である。

しかし、この便利な生活は、まだまだ万全ではない。
そう、スマートフォンのバッテリーが切れてしまうと、昔に不便な生活に一瞬で逆戻りしてしまうからだ。
今が、便利すぎるからこそ、スマートフォンのバッテリーが切れてしまった際の「ストレス」は、以前にもまして高くなっている。

株式会社ライオンによる「スマートフォンの電池切れとストレスに関する意識調査」によると、スマートフォンのバッテリーが切れてしまった場合のストレスは「満員電車で他の人と肌が触れたとき」とほぼ同等という調査結果がでている。

満員電車でつり革に捕まっていると、偶然腕が横の人に触れることがある。じわ〜っと他人の腕のぬくもりや、じっとりとした汗を感じる、あの状況だ。意に反して他人と肌が触れる状態がいかにストレスを感じるかは、ここで言うまでもないだろう。
さらに、そのストレスの大きさは、「イベントで空腹時にお店に行列ができている」状況の1.8倍ものストレスになるという結果も出ている。つまり、スマートフォンのバッテリーが切れているというのは、現代人の我々にとって、異常に高いストレス状態ということなのだ。

ストレスをためない充電対策とは
現代社会で、もっとも危険なことはなんだろう。それはストレスだ。精神を病んだり、病気になったり、日常生活や健康を破壊するもっとも大きな要因がストレスと言われている。

そんなストレスを、誰しも抱えて暮らしたくないものである。ましては、毎日使うスマートフォンで、電池が切れる度に、大きなストレスを抱えるのは、どう考えても「百害あって一利無し」だ。ここは、しっかり対策をしないといえないだろう。

・毎日の充電タイミングを決めておこう
日常生活には、一定のサイクルがある。職場や学校に通っている人であれば、毎日のスケジュールはおおよそ同じになる場合が多いハズだ。当然、使っているスマートフォンのバッテリーの減り方も毎日概ね同じになる。そこでバッテリー残量が少なくなる頃合いを覚えておき、その前に充電する習慣にすればよいのだ。
例えば、3時の休憩でバッテリーが50%以下になるのであれば、3時の休憩前に充電を1回しておけば、帰宅時まで持つというわけだ。もっとも簡単なサイクルは、「寝る前に電源ケーブルや充電台に接続、起きたら充電満タンになる」いうものだ。

・職場の電源ケーブルや充電台は、まさにスマホのオアシス
職場にもよるが、可能であればデスクにスマートフォンの充電ケーブルや充電台を用意しよう。常に充電できる環境を作ることで電池切れに対するストレスは限りなくゼロにできる。非接触充電(Qi)対応スマートフォンであれば、充電パッドにスマートフォン置くだけで充電できるため、さらにストレスフリーになる。
なお、充電しながらの利用はバッテリーの劣化を招くのでオススメしないが、1時間ぐらいのちょっと継ぎ足し充電程度であれば良さそうだ。

・大容量モバイルバッテリーはストレスの元?
こうして対策をしても、「寝る前に充電するのを忘れてしまった」「そもそも職場に充電ケーブルを設置できない」「外出でバッテリーを思いのほか使ってしまった」というケースは、結構おきる。
その時の対策として、便利なのがモバイルバッテリーだ。
ところが、今流行の大容量モバイルバッテリーがくせ者だ。スマートフォンを3回フル充電できるような12000mAhなど大容量なバッテリー製品もある。しかし、普段使うには、そこまで大容量のものは、それ自体が大きく、重い。さらにモバイルバッテリー自体の充電時間がかなりかかるので、用意するだけでストレスになってしまうのだ。これでは、本末転倒だ。
そこで普段持ち歩くモバイルバッテリーとしては、スマートフォンを1回程度フル充電できる2000mAhから3000mAhくらいのコンパクトなモデルをオススメしたい。これならバッテリー自体の充電も早く、手間もストレスが少ない。

●休スマホ日を設けるのはどうだろう
スマートフォンの電池切れでここまでストレスを感じる背景には、やはりスマートフォン依存の傾向も考えられる。事実、先の調査でも、電池切れでストレスを感じる理由1位は「孤独を感じるから」であった。
確かにいつでもどこでもつながりを感じられるスマートフォンは便利だろう。しかしながら、たまには休日も必要だ。

そこで、1週間に1回程度、休肝日ならぬ「休スマホ日」を設けるのはどうだろうか。原則スマートフォンの電源はオフにして利用せず、本を読む、スポーツをするなどスマートフォンを利用していた時間を他のことをして過ごすのである。
そうすることで、スマートフォンに関連するストレスも、以前より減っていく、筆者はそう思う。
実際に筆者も、土日のどちらかはスマートフォンをあまり使わないようにし、趣味である自転車に興じることで、ストレスを解消している。仕事柄、日常で持ち運ぶスマートフォンやタブレットは多いのだが、以前の12台から8台まで減らすことができた。このように少しでも依存を軽減するだけでも、ストレス対策には、大きな効果となるだろう。

スマートフォンの電池切れとストレスに関する意識調査


布施 繁樹