安倍晋三首相がヘイトスピーチの法規制を検討すると明らかにしたことに関し、軍事評論家の田母神俊雄氏が「危険な話」と批判。これに民主党所属・有田芳生参議院議員が、ツイッター上で「田母神さんはヘイトスピーチの定義や実体さえご存知ない」と反論している。

舛添知事は7日、安倍首相と会談し、人種差別や憎悪などをあおるヘイトスピーチについて「2020年五輪を控えた東京でまかり通るのは恥ずかしい」と、法規制を主張した。これに安倍首相は「日本人の誇りを傷つける」として同調し、自民党内で対応を検討する考えを示した。

これを受けて、田母神氏は8日にツイッターで「安倍首相は『自民党内で検討する』と約束しました。これは保守派にとって、とんでもなく危険な話です。ヘイトスピーチの法規制は、保守派を黙らせ、左翼リベラルや外国人を利するだけのものです」と、法規制に危機感を示した。

さらに「ヘイトスピーチの法規制は、左翼リベラル政治家の有田芳生氏が中心となって推進して来たもの」と有田氏を名指しで批判し、「なぜ保守を名乗る政党が保守派庶民を苦しめ、左翼リベラルや外国人を利することをするのでしょうか」と訴えた。

一方、有田氏は9日にツイッターで、ヘイトスピーチについて「ヘイトスピーチは『スピーチ』(一義的には発言)と理解される。間違いだ。人種差別撤廃条約が明らかにしているように、それは差別の煽動であって、『表現』の範疇で捉えられるべきではない」と説明。「自民族優先思想による煽動がユダヤ人虐殺や関東大震災時の虐殺を引き起こした。決して軽視してはならない」と、法規制の必要性を説明した。

また、この翌日には自身を名指しして批判した田母神氏のツイートを取り扱った「田母神俊雄氏 ヘイトスピーチ法規制化に懸念を表明」と題した記事をリツイートする形で田母神氏に反論。「田母神さんはヘイトスピーチの定義や実体さえご存知ないようです。私のことを『左翼リベラル』と規定するのも間違いですね」と批判している。


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