ネット社会における現在のトレンド「シェア」ビジネスは、いま急成長を続けている。シェアビジネスを軸にしたアメリカのベンチャー企業の中から、非上場だが、上場すれば時価総額1兆円を超えると予想される、世界中の空き部屋宿泊をインターネットで仲介する「Airbnb(エアービーアンドビー)」について、大前研一氏が解説する。

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 エアービーアンドビーのサイトには本稿執筆時点(7月28日)で世界190か国・約3万4000都市のマンションやアパート、一軒家、別荘などの空き部屋80万室以上が登録されている。見知らぬ個人と個人をマッチングするサービスなので、宿泊するゲストは部屋のホスト(オーナー)がどんな人なのか、宿泊させるホストは泊まるゲストがどんな人なのか、普通なら不安になるだろう。

 だが、その点はホスト保証制度やゲストに対する本人確認の義務付け、ヤフーオークションなどと同様のホストとゲスト両方のレビュー評価制度といった仕組みによって(もちろん完全ではないが)ホストもゲストも安全・安心にサービスを利用できるようになっている。

 その結果、2008年に創業したエアービーアンドビーが、今や「客室数」でインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)やヒルトン・ホテルズ&リゾート、マリオットなどの巨大ホテルチェーンに迫り、世界第5位の規模に成長しているのだ。

※週刊ポスト2014年8月15・22日号