日本でもドラマ化されたことで広く知られている「西遊記」は、中国の四大奇書の1つであり、天竺(インド)から経典を持ち帰った玄奘(三蔵法師)の旅を描いたものだ。その西遊記の起源について、韓国神話文化研究院の教授がこのほど「中国ではなく、韓国にある」と主張、大きな注目を集めている。中国メディアの長江網が報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本でもドラマ化されたことで広く知られている「西遊記」は、中国の四大奇書の1つであり、天竺(インド)から経典を持ち帰った玄奘(三蔵法師)の旅を描いたものだ。その西遊記の起源について、韓国神話文化研究院の教授がこのほど「中国ではなく、韓国にある」と主張、大きな注目を集めている。中国メディアの長江網が報じた。

 報道によれば、韓国神話文化研究院の教授は、「玄奘(三蔵法師)が持ち帰った経典が今なお韓国国内の寺院に保存されている」、「韓国の智異山はかつて花果山と呼ばれており、孫悟空が誕生したと言われる山と同じ名前だった」などと主張、西遊記の起源は韓国にあると主張した。

 近年、中国が発祥とされる文化や、中国で生まれたとされる著名な歴史上の人物について、韓国がたびたび起源を主張していることに対し、中国共産党機関紙の人民日報系ニュースサイトの環球網は「韓国が起源を主張している中国文化はたくさんある」と指摘。その一部を紹介した。

 環球網によれば、韓国が起源を主張している中国文化としては「中国の神話」が挙げられる。中国の地理書で空想的な神話が多く記述されている「山海経(せんがいきょう)」に登場する炎帝や蚩尤、誇父、風伯などといった神々が「高句麗古墳の壁画に描かれているため」、中国に伝わる神話は韓国が起源なのだという。

 さらに記事は、儒教の始祖である孔子のほか、古代中国の4大美女に数えられる西施、詩人の李白や本草学者の李時珍についても「韓国系」との主張があると紹介。さらに、道教や漢字、印刷術、中医学、風水などについても「韓国が起源を主張している」と伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

※追記
人民日報によると、「韓国人学者が西遊記の起源は韓国と発言」は誤報と判明した。中国ではこれまでに、同様の誤報が何度かあった。「起源問題」について、中国では韓国に対して強い不信感があることが、誤報が真実と受け止められ、急速に広まる原因になっていると考えられる。