ネットの進化によって、企業と企業ではなく、企業と個人や個人と個人を結ぶアメリカ初のシェアビジネスが巨大産業に成長している。その分野のベンチャー企業から、スマートフォンアプリを使ったタクシー・ハイヤーの配車サービス「Uber(ウーバー)」について、大前研一氏が解説する。

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 ウーバーは2009年に創業し、世界42か国でサービスを展開している。ユーザーがスマホにウーバーのアプリをダウンロードして個人情報とクレジットカード番号を登録するだけで、指定の場所にタクシーやハイヤーの配車を依頼でき、キャッシュレスで利用できる。

 その方法は、まずアプリを立ち上げて乗車場所を指定すると、最も近くにいる空車に連絡が行く。利用者には、車の到着時間、どんな車でどんな運転手が来るのかということが、その評価も含めて表示され、近くまで来ると電話やメールで連絡が入る。

 乗車してGPSによる最短距離で目的地に着いたら、事前にクレジットカードを登録しているので車内で決済する必要もなく、すぐに降りることができる。降車するとアプリに領収書が届き、運転手の評価ができる。評価が低い運転手には配車依頼がなくなるので、おのずと運転手のクオリティは上がっていくという仕組みである。

 ウーバーと同じようなスマホアプリを使ったタクシー・ハイヤーの配車サービスは、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシアなどの東南アジアでも急速に普及している。

※週刊ポスト2014年8月15・22日号