ヲタと非ヲタの見分け方は? オタク女子の擬態スキルがスゴい!

写真拡大

 近年、ライトなオタクも含めてオタク人口は増加しているが、まだまだ周囲には公言していない隠れオタクも多い。とくに、女子の場合は学校や職場、家でヲタバレしないように"擬態"するため、ノーメイクで髪もボサボサ、服装も無頓着な「いかにもオタク」という女子は少ない。しかも、最近はその擬態スキルもあがってきているので、パッと見でオタクかどうか見分けるのは至難の技。そこで、オタク女子が擬態するためにどんな努力をしているのか、アンソロジーコミック『オタク女子の擬態化計画』(ふゅーじょんぷろだくと)から紹介してみよう。

 まず、擬態の初歩として誰もが真っ先に挙げたのが髪だ。普段は身だしなみに気を遣わず、できるだけオタク活動にお金を注ぐ彼女たち。「限りある時間をそんなことに使いたくない」ため、めったに美容院へは行かない。しかし、コミケやライブといったイベント前になると擬態女子たちはほぼ全員美容院へと向かう。そして、「一度ラクできる髪型にしてしまえば数ヶ月はずっとラクができる!」ということで、手入れがラクな髪形を選び、傷んでいたらバッサリショートにしてしまうようだ。ただ、極度のコミュ障でもあるオタク女子たちにとって、美容院での会話は地獄。それに耐えられない人は、自分で切ってしまうか、ウィッグを被ってやり過ごす人もいるらしい。

 ただ、髪型を整えただけでは擬態とはいえない。見た目の次は、その会話にも気を遣う。オタクだと、どうしても普段の会話にネットスラングや同人用語を使ったり、キャラ名を出してしまうもの。だが、そんなことをすれば一発でヲタバレしてしまう。だから、おしゃれなカフェや人目のあるところで趣味の会話をするときは、同人用語やキャラ名を伏せて普通の会話に聞こえるように"偽装会話"するという。

 たとえば「この前ね〜学校でめっちゃいい人居たんだよ〜〜〜」「ほんと〜? あたしも李さんと進展あったんだけどね〜」といった会話。これだけ聞いても違和感はないが、実際は「この前の同人イベントでクソ萌える本見つけてよォ」「俺も兵長のグッズ買ったんだけどマジぶちおか〜」(「ぶちおかしたい」の略で、おつきあいしたいという意味)という話をしているのだ。しかし、同人用語を隠すことばかりに気を取られ、下ネタワードまで気が回らずつい口にしてしまうことも。これでは、オタクを隠すことはできても、女子としてNGなので、もう少し擬態レベルを上げる必要があるだろう。

 そして、擬態上級者になると、"ヲタバレしないようにしなくては"という強迫観念からではなく、楽しみながら擬態しているようだ。そのため、彼女たちはどんなに好きなキャラがいても、そのグッズをそのまま身につけたりはしない。その代わり、「まるで彼氏の系統にファッションを合わせる女子」のように、キャラのイニシャルグッズ、イメージカラーの服や小物を取り入れていくのだ。パッと見オタク的なものなど一切身につけていないように見えるが、実際はそのキャラに染め上げられた自己満オタクファッションに仕上がっている。彼女たちからすると、もはや色を見ただけで「○○くん色!」とそのキャラが思い浮かぶレベル。だから、そのときハマっているものによって、身につけるものの色や雰囲気もガラッと変わるが、それによってヲタバレする可能性はかなり低いはずだ。

 ほかにも、非オタの友だちと会う前には待ち受けを変えたり、部屋の見えるところにマンガやグッズを置かないようにするなど、陰ながら努力して世間に溶け込もうとしている擬態女子だが、それを見破る方法もある。それが、「休日は何してますか?」という質問をするか、一緒にカラオケに行くこと。どんなに表面を取り繕っても、本来使えるだけのお金と時間をオタク趣味に費やしたい彼女たちにとって、また別の趣味を作ったり、アニソン以外の流行の曲を覚えるための時間などない。この方法でもボロが出ないようなら、一流の擬態女子と言えるかもしれない。ここまで来ると、お互い非ヲタ同士のフリをしているが、実はヲタ同士だったなんてこともありそうだ。

 なんとも涙ぐましい努力ではある。が、ちょっと待ってほしい。オタク全盛のこの時代、そもそもここまでして隠さなくてはいけないことなんだろうか......。
(田口いなす)