キャスター山岸舞彩がトップアスリートたちをインタビュー。今回はロンドン五輪・水泳銀メダリストの松田丈志が登場

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NEWS ZEROキャスターの山岸舞彩がトップアスリートに独占インタビューを敢行していくシリーズ「挑戦者たち」。第3弾はロンドンオリンピックで銀メダルを獲得したスイマー、松田丈志が登場。「康介さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかない」と語った歓喜の五輪から2年。先日のジャパンオープンでも200メートル自由形で優勝と、30歳を越えた今もまだ衰えぬ男が、ついに至った「境地」とは……。

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山岸 松田選手とお会いすると、主将として水泳チームを率いたロンドンオリンピックでの活躍が思い出されます。ロンドンは、もう遠い記憶ですか?

松田 2年経ちましたからね。

山岸 今はどんな時期ですか?

松田 8月下旬からまたパンパシフィック選手権があるので、より試合に近いようなトレーニングで追い込む時期ですね。

山岸 練習っていつもどのくらいするものなんですか?

松田 多いときで一日14キロぐらい泳ぐかな。

山岸 えっ、14キロ!? すごい。

松田 午前、午後で二回やって、時間にしてそれぞれ2時間から2時間半くらいですね。

山岸 しかも長距離じゃなくて短距離の練習ですよね? うわー、想像しただけで疲れます。それだけ練習していると、逆にちょっと泳がない日は感覚がおかしくなったりしません?

松田 前ほどはないです。若いときのほうが、休むと変な感じはありましたね。

山岸 次の大会は、どの種目にエントリーを?

松田 やっぱり200のバタフライと、あとは4×200のリレーですかね。200のバタフライは、ロンドン以降あまりいい泳ぎができていないのでがんばらないと。

山岸 先日のジャパンオープンでも200の自由形では優勝、バタフライは4位でした。バタフライで振るわなかった原因はどこにあったんでしょう?

松田 映像なんかでチェックしても、純粋に泳ぎがよくないのは感じます。やっぱり抵抗が少ないのがいい泳ぎなので。姿勢とかが少し変わるだけで全然違うし、あとはかきとか、足と手のタイミングとか。それと、若い頃とは違うので単純に疲れもあるかもしれません。自由形の翌日にバタフライだったので。国際大会だと中1日、2日空くことが多いからリカバリーできるんですけど。

山岸 ご自身としては自由形とバタフライはどちらのほうがお好きなんですか?

松田 自分がメダルを獲っているのが……世界のトップにより近いのがバタフライだと思うので、そこでいい泳ぎができなくなったら引退するときかなとは考えています。

山岸 松田選手が水泳を始めたきっかけはなんだったんですか?

松田 姉がスイミングクラブに入っていて。見に行っているうちに自分もやりたくなったんです。僕の地元は宮崎県で田舎だったので、海とか川とかそういうところでもよく泳いでいたし、子供の頃は、朝練して、練習帰りに先輩たちとそのまま川に行ってまた泳いだりとか。

山岸 やっぱり泳ぐのが好きだったんですね。

松田 というか、水が好きなんでしょうね。風呂もずっと入っていられるし、オフには海にサーフィンしに行ったり。

山岸 練習のときは、バタフライと自由形以外は泳がないものなんですか?

松田 やりますよ。個人メドレーの練習とか。最近、日本の水泳界も、いろいろな種目を泳ぐのがはやりになっていて。この前、6月のジャパンオープンで入江陵介が200の個人メドレーで優勝したの知ってます? マルチスイマーというか、いろいろな種目をやるのは、世界には以前からそういうトップ選手もいたんですけど、国内でもそういう感じになってきましたよね。

山岸 使う筋肉が全然違ったりしませんか?

松田 違うからいいんでしょうね。それが新しいトレーニングになって、結果自分の種目も上がっていくという。

山岸 私、昔少しだけ水泳をやっていて、背泳ぎが得意だったんですけど、平泳ぎがものすごく苦手で。個人メドレーでも平泳ぎになるとどんどん抜かされちゃって。

松田 ああ、うん、僕もそのタイプです。バタフライと背泳ぎとクロールはけっこうできるんですけど、平泳ぎで抜かされて、クロールでまた追いついて。今言った3種目ができる人と、平泳ぎしかできない人と、大きく分けるとそういう感じになりますね。平泳ぎが速い人は、だいたいクロールは遅いんです。だから(北島)康介さんも立石諒とかも平泳ぎ専門ですね。3種目が得意な人が平泳ぎを磨いていって、で、個人メドレーで速くなるという。あと、陵介とか寺川綾は、「おまえら顔がいいから上向いて泳げ」ってコーチに言われて背泳ぎをやったとか。

山岸 ウソでしょう?(笑)

松田 そのときのコーチはそういう考えだったらしくて(笑)。もちろんそれだけじゃなかったんでしょうけど。

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インタビューの全文は週刊プレイボーイ32号「『手ぶらで帰らせるわけにはいかない』から2年。その先の“無我の境地へ”」にて掲載。

(撮影/松井英樹)

撮影協力/AUX BACCHANALES KIOICHO(03−5276−3422)

■松田丈志 MATSUDA TAKESHI

1984年6月23日生まれ、宮崎県延岡市出身。身長 184cm、体重80圈1頬 Д丱織侫薀ぁ⊆由形 2004年のアテネ五輪から北京、ロンドンと三大会連続で五輪出場を果たす。ロンドン五輪では水泳チームの主将として北島康介、入江陵介、藤井拓郎らと4×100メートルメドレーリレーに出場し、日本史上初となる銀メダル獲得に貢献。個人としても200メートルバタフライで二大会連続となる銅メダルを獲得した。4歳で地元・東海スイミングクラブに入り、久世由美子コーチにその才能を見いだされる。中学時代にジュニアオリンピックで自由形の200、400、1500メートルで三冠を達成。高校1年時に出場したシドニー五輪の国内選考会では1500メートル自由形で3位。惜しくも代表入りを逃したが、翌年の高校2年時にバタフライに取り組み始め、3年時に初の国際大会となるパンパシフィック選手権に出場を果たした。800メートル自由形と200メートルバタフライの現・日本記録保持者である

■山岸舞彩 YAMAGISHI MAI

1987年2月9日生まれ、東京都出身。趣味:ゴルフ、特技:書道。キャスター事務所セント・フォース所属のフリーキャスター。2009年4月から2011年3月まで『Jリーグタイム』(NHK BS1)のキャスターを担当。2011年4月から2013年3月まで、NHK総合テレビの週末のスポーツニュース・情報番組『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』のメインキャスターを担当。2012年にはNHKロンドンオリンピック放送の現地キャスターにも起用された。現在は『NEWS ZERO』(日本テレビ系)に、月曜〜木曜のレギュラーキャスターとして出演中