『なぜ日本人はわきの下も英語で言えないのか? 学校では教えてくれない基本表現1200』(SBクリエイティブ)

写真拡大

 英語の授業を受けたのに英会話が全然できない、というのは、多くの日本人が抱える悩み。単語力に自信がないという人も多いだろうが、日本の大学入試の英語はネイティブにも難しいレベルで、日本の高校生は実はかなり難しい単語を憶えていたりする。

 しかし、ビジネスエリートのアメリカ人やイギリス人ですら使ったこともないような難解な英単語を暗記する一方で、日常的に使う基本的な単語、アメリカなら小学生でもわかるような単語を知らない。

 たとえば、「足し算」「わきの下」「ソフトクリーム」を英語でなんというか、ご存知だろうか。そんな教科書には載っていないものの、本当は知っておくべき英単語を『なぜ日本人はわきの下も英語で言えないのか? 学校では教えてくれない基本表現1200』(デイビッド・セイン/SBクリエイティブ)から紹介してみよう。

 まずは「生きていく上で知っておいたほうがいい」身の回りの言葉から。たとえば、日常会話で「あの人は、頑固だ」「裏表のある人」など、人の性格について話す機会は多い。しかし英語で言える人は少ないだろう。「頑固な」は「stubborn」、「裏表のある」は「two-faced」だ。あるいは「祖母」=「grandmother」ならみなさんご存知だろうが、では「姑」は? 正解は「mother in law」。言われてみればなるほどと思うが、出てこない。

「歯磨き粉」=「toothpaste」、「冷蔵庫」=「refrigerator」、「留守番電話」=「answering machine」なども、毎日使っているけど答えられる人は少ないだろう。「賞味期限」=「best-before date」、「惣菜パン」=「stuffed bun」、「きゅうり」=「cucumber」など食べ物にまつわる英語も、意外と初耳なものが多い。

 ビジネス用語も、必要度は高いが学校では習わない英語だ。「上司」「部下」という使ったことのないビジネスマンはいないだろうこの単語、英語でなんというかご存知だろうか。「上司」=「boss」、「部下」=「subordinate」が正解。上司のほうのボスは言われればわかるが、部下は見たことも聞いたこともない。その間に挟まれる「中間管理職」は「middle management」、どこの会社にもたいていある「営業部」は「sales department」、「企画書」は「proposal」、「中小企業」は「smaller company」、「転職」は「career change」。英語を多用する新興の企業なら簡単にわかったかもしれないが、老舗企業ではどうだろうか。

 海外旅行先で体調が悪くなったとき、あなたは体のどこが痛いか、持病は何かなど説明できるだろうか。知らないと文字通り命取りになるが、体や病気にまつわる単語も、ほとんど学校で習ってない。

「吐き気」=「nausea」、「発熱」=「attack of fever」などの症状を表す単語、具合が悪いときにすんなり出てくるだろうか。「みぞおち」=「epigastrium」、「太もも」=「thigh」、「膀胱」=「bladder」......、どこが痛いか説明できない。お医者さんに「注射」=「injection」や「入院」=「hospitalization」と言われても、何のことやらお手上げだ。

 意外な落とし穴となるのが、"カタカナ語"だ。カタカナ=英語と思い込んでいる人も多いが、実際は日本人が間違えて使っているケースが非常に多いのだという。たとえば「イメージアップ」や「コストダウン」は日本人が「英語風に作った言葉」なので、通じない。また「ウィルス」や「ビタミン」は実際の英語の発音とまったく違うため、通じにくい。「クレーム」や「カンニング」は英語では異なる意味のため、「アンケート」「ノルマ」「アルバイト」などは語源が英語でないため、全く通じないから要注意だ。

 いかがだっただろうか。ますます自信を失ってしまわれただろうか。英語に対して苦手意識を持つ人は多いが、それは"使わない英語"を無理やり覚えているからかもしれない。"使える英語"より"英文読解に特化した受験英語"に偏った英語教育が、このアンバランスさを生んでいる。

 ちなみに冒頭の「足し算」は「addition」、「わきの下」は「armpit」、「ソフトクリーム」は「soft-serve ice cream」だ。
(島原らん)