無線LAN提供など乗客のITニーズにも対応

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日立製作所の英国での鉄道システム事業会社「日立レールヨーロッパ」は、国際市場向けに開発を進めている、セミ・オーダータイプの標準型車両のラインアップ「グローバル A−train」のうち、英国市場向け近郊車両「AT-200」の実物大模型を2014年7月21日、ロンドンで鉄道関係者に公開した。

1編成あたり3〜12両、最高時速200キロ

「AT-200」は、近郊車両で走行する路線に応じて 1編成あたり3〜12両とすることが可能。営業速度は時速約200キロまで対応できる。車内は、出入り口は片側2箇所でクロスシート、荷物置場、テーブルなどを設置。ラッシュのピーク時には主要駅での停車時間を60秒から90秒の範囲に収めることができるという。

日本での鉄道車両の設計・製造は、鉄道事業者によって車両に対するニーズが異なることから、鉄道事業者が仕様を決定し、鉄道車両メーカーに発注するオーダーメイドタイプが主流。これに対し海外市場の多くでは、大量生産による部品の共通化や生産効率の向上を目的に、車両メーカーが基本的な仕様をあらかじめ策定した標準型車両に、鉄道事業者が出力や電源、最高速度、車内のインテリア、外装などを決めて完成させるセミ・オーダーメイドタイプが主だ。

「グローバルA−train」は、車両構成のフレキシビリティと最大限の標準化をめざし開発を進めているもので、2000両以上の納入実績のある「A−train」で採用しているアルミニウム構体技術がベース。

鉄道事業者が、室内空間やテーブル、座席、トイレ、照明や空調などの基本設備から、無線LANやUSB、電源ソケットなど、パソコンやスマートフォンの使用を想定した設備にいたるまで、乗客のニーズを調査し、その結果を設計段階で反映させる。

「AT-200」の製造は、現在、英ダーラム州ニュートン・エイクリフに建設中の工場で行う予定。