5月は、ウクライナ問題に翻弄され続けたロシア株が急反発。政権交代が実現したインドの株式相場も大きく上昇した。ピンチはチャンスといわれるが、大混乱の後の大相場はあるのか?

ウクライナ問題で

低迷し続けた

ロシア株が急反発!

ウクライナ情勢の悪化を嫌気したロシア株の下落、タイの政治動乱を懸念したマネーの流出など、ここ数カ月の新興国株相場は政治に翻弄される動きが続いている。

しかし、BRICs4カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国)で5月にインデックスが最も上昇したのは、意外にもウクライナ問題の当事国であるロシアだった。

ロシアの主要インデックス、MICEX指数の5月の月間上昇率は9・6%。ロシア軍による3月のクリミア侵攻以来、ロシア株相場は大きく調整していたが、時間経過とともに、ロシアと欧米のしたたかな駆け引きによって、事態の深刻化は免れそうだという安心感が広がったようだ。

ロシアに次ぐ上げ幅を記録したのがインド株。主要インデックスであるムンバイ市場のSENSEX指数は5月の1カ月間で8%上昇した。5月16 日に開票された総選挙

で、野党連合のインド人民党(BJP)が圧勝。政権交代によって、長らく停滞が続くインド経済の復活に対する期待が強まった。

一方、インラック政権と反政府勢力による対立が続いてきたタイでは、5月7日の憲法裁判所判決によるインラック首相の失職、20日のタイ陸軍による軍事クーデターなど、混迷がますます深まったことで外国人の資金が大量に流出した。

ただ、軍の介入によってむしろ政治の混乱が収束し、経済も安定に向かうとみた国内の投資家は、積極的な買いを入れた。そのため、タイ株相場は大崩れすることなく、むしろSET指数は5月の月間でわずかに上昇。結局、4カ月連続の値上がりとなった。