《マネー編》税や年金に関する知識が10年後に差をつける仕事のスキルを上げる前に、最低限、身につけておきたいビジネスマナー。入社して3年経っても、意外と実践できていない人が多い。ここからは、その一部をダイジェストで紹介する。

◎まずは給与明細の見方を押さえるべし!

給与明細

■基本給
従業員全員に支払われる賃金。従業員の属性や労働の内容に応じて定額制(日給、月給、日給月給、年俸などの形態)で支払われる。毎月支払われる給料のほかに、ボーナスや退職金なども基本給から算出される。

■残業手当
残業の対価として支払われる賃金。時間給に換算して1時間当たり25%以上割り増して支払われる。あらかじめ給料に残業代が含まれているケースもあるが、いくら残業しても残業代が一定というのは違法となる。

■通勤手当
従業員や職員の通勤に対し、それにかかる費用(鉄道、バスなどの運賃や、車やバイクの燃料費など)の一部、または全額を会社が負担してくれる。最も経済的かつ合理的な経路及び方法で通勤した場合の金額となる。

■健康保険料
いわゆる、公的医療保険料。協会けんぽや組合健保など、会社によっては加入先が異なる。国民健康保険では被扶養者も保険料の負担があるが、保険料負担は夫だけで(会社が半額負担)、被扶養者の保険料負担はない。

■所得税
個人の所得(収入から必要経費を差し引いた額)が対象で、会社員は給与所得、自営業者はその事業利益に対して課税される。一般的に会社員は給与から天引きされており、これを源泉徴収と呼んでいる。

■厚生年金
民間の企業に勤める人が加入する公的年金制度。国民年金と併せ、厚生年金として65歳から(2014年2月現在)支給される。年金としてだけではなく、加入していれば万が一の時は障害年金や遺族年金を申請できる。

■雇用保険料
失業した場合などに給付を受ける「失業保険」の保険料。万が一失業した場合は、ハローワークに申請することで一定期間、給料の一部の給付が受けられる。「職業訓練給付制度」など、多くの制度も利用できる。

■住民税
通常は前年の所得金額に応じて課税される「所得割」と、所得金額にかかわらず定額で課税される「均等割」を合算して計算。毎年1月1日時点の住所地で課税される。県民税や都民税とも呼ばれる。

■差引支給額
基本給と残業手当や通勤手当などの諸手当を合わせたすべての支給額から、所得税や厚生年金などを合わせた控除額を引いた金額。この項目がいわゆる犲蠎茲螻朖瓩如⊆尊櫃房蠍気某兇蟾まれる金額となる。

◎一目でわかる20代の貯金の実態

年齢業種別で見た実態平均
貯蓄額
累計
収入額
平均
貯蓄率
22歳
(社会人1年目)
業種別貯蓄率1位は医療/医薬。次いで金融、メーカーが続く。これらの業界は住宅補助などの福利厚生が充実している企業が多く、支出が抑えられていると考えられる。ワースト1位は建築/不動産。48
万円
183
万円
26.5%
23歳
(社会人2年目)
業種別貯蓄率は1位が金融、2位が医療/医薬と22歳時点から逆転。そしてITが3位に上昇。IT業界は20代前半から高収入を得やすく貯蓄する余裕が出てくるのだろう。ワースト1位は小売/外食。88
万円
375
万円
23.4%
24歳
(社会人3年目)
小売/外食、商社/流通、建築/不動産が業種別貯蓄率ワースト3の常連に。総収入が最も高いのは建築/不動産。他の2業種は総収入自体が少なく貯蓄したくてもできない状況なのかもしれない。133
万円
589
万円
22.7%
25歳
(社会人4年目)
業種別貯蓄率のトップ3は、金融、医療/医薬、サービス。サービスは、総収入でワースト2位だが貯蓄額で上位に。金融、医療/医薬は総収入が高いため順当に貯蓄を増やしていることが窺える。197
万円
818
万円
24.1%
26歳
(社会人5年目)
20代後半に入り、医療/医薬の貯蓄ペースが鈍化する一方、メーカーは堅実に貯蓄を増やしている。また、金融は3項目すべてが1位に。知識を生かし資産運用などで増やしているケースも考えられる。242
万円
1062
万円
22.8%
27歳
(社会人6年目)
26歳と比較して全体的に貯蓄率の低下が目立つ。社会人6年目になり仕事に余裕が出始め、自己投資する人が増えるのかもしれない。また、貯蓄率ワースト3の常連だった建築/不動産が下位から脱却。269
万円
1316
万円
20.4%
28歳
(社会人7年目)
20代前半まで貯蓄率トップ3の常連だった医療/医薬がワースト3に。総収入額の近い金融と比べ、貯蓄額は100万円の差が。医療/医薬は貯蓄に対する意識が低いのかもしれない。302
万円
1582
万円
19.1%
29歳
(社会人8年目)
サービスが金融を抜いて貯蓄率1位に。サービスは、総収入が低いにもかかわらず、貯蓄額で2位にランクイン。貯蓄増加の方法として、サービスは節約、金融は資産運用に力を入れているようだ。344
万円
1856
万円
18.5%

※転職サービス「DODA」調べ。

経済ジャーナリスト・荻原博子先生が20代ビジネスマンの素朴な疑問に答えます!

Q 生命保険は加入したほうがいいの?

独身であれば、無理に生命保険に加入することはありません。一家の大黒柱を失って路頭に迷う妻子がいないからです。医療保険も、それほど気にすることはないでしょう。会社員が病気になっても、給料の3分の2が支給される傷病手当金が出ますし、高額な治療費がかかっても払い戻される制度があるからです。それでも保険に入らないと不安だという人は、同じ保障内容であれば、掛け捨て保険の一番掛け金が安いプランで十分。最近はインターネットで簡単に調べられますし、過剰な心配は不要です。

Q 少ない給料でも無理なく貯金する方法は?

始めようと思っても、なかなかできないのが貯金。そこで貯金額が給与から天引きされる社内預金か、財形貯蓄に加入しましょう。月々3000円ぐらいから始めて、少しずつ金額を上げていけば、気づいた時には100万円くらいになっているものですよ。あるいは、給与振込口座から同じ銀行の違う口座に自動で引き落とす環境を作ること。利率がいいからといって、別銀行の別口座に移すといった面倒なことはしない。社内預金や財形貯蓄のように、貯金は爐靴討い襪海箸鯔困譴討靴泙状態を作る瓩海箸ポイントです。

Q 消費増税前に買うべきもの、消費増税後に買ったほうがいいものは?

増税前に駆け込みで買っておくべきものは意外と少なくて、定期券や回数券ぐらい。実は、増税後に買ったほうが安いケースもあります。増税前は、販売店は駆け込み需要があると考えて強気の値段に設定しています。しかし、増税後は消費者が買い控えをしますから、販売店では商品が売れなくなります。結果、値下げという対策を講じるため、増税後はむしろ狙い目です。家電は春と秋に新製品が発売されることが多いので、発売直後に型落ち製品を狙うのもいいかもしれません。

Q アベノミクスやNISAが話題ですが、投資もしたほうがいい?

NISAや投資というのは、お金が貯まってから考えること。ギャンブルと同列くらいに考えて、焦って手を出す必要はありません。日本はまだまだデフレから脱却できないでしょう。デフレの中の大鉄則は犲擽盡困蕕靴童酋眩やせ瓠とにかく貯金です。女性はつきあう時は金払いのいい男を選びますが、結婚する時は貯金がある男を選ぶもの。貯金は爛皀騰瓩砲發弔覆るんですよ。

経済ジャーナリスト 荻原博子先生

「デフレが続く今のうちに 借金減らして現金増やす」

経済ジャーナリスト
荻原博子先生

フリーの経済ジャーナリストとしてテレビや雑誌など多方面で活躍。生活者目線による経済とお金の仕組みに関するわかりやすい解説は、幅広い層から支持されている。