iPhone 6は厚さ7ミリ以下?薄型スマホは日本から台湾・アジア中心で利用スタイルにも変化が

写真拡大 (全4枚)

中国では早くもiPhone 6のニセモノが登場したり、ネットではiPhoneの工場からリークされたという本体写真も流れ始めたりしている。発売予定と噂される9月まで1ヶ月少しに迫ったiPhone 6の情報には世界中から注目が集まっている。


iPhone 6の最新リーク画像。iPhone 5sより薄くなっている(Geeky Gadgets)


iPhone 6は丸く、薄くなる?
最近になってネットで公開されたiPhone 6のリーク写真を見ると、本体は全体がより丸みを帯びた形状になっている。またiPhone 5sよりも薄型化が図られる予定で、噂ではその厚みは7ミリとも6.5ミリとも言われている。携帯電話機能の無いiPod Touchがすでに6.1ミリという極薄サイズで出ていることから、iPhone 6もそれに並ぶ薄さになることは間違いなさそうだ。

●薄型化で懸念されるバッテリーは大丈夫か?
ここまで薄くなると内蔵バッテリーの容量などが心配になる。しかしディスプレイのサイズが4インチから4.7インチと大型化されという情報通りならば、本体サイズも現状のiPhoneより一回り大型化する。実は本体が大きくなれば薄型化しても、iPhone 5sより大容量のバッテリーを内蔵できる。iPhoneのバッテリー管理は他のスマホよりも優秀であることもあり、薄型化による電池の持ちが現在より低下する心配はないと言えるだろう。もしかしたら今のiPhone 5sよりも長時間利用できるかもしれない。


過去にもiPhone 5やGALAXY S5の偽物を出してきたGoophone。今度のiPhone 6もどきはどこまで似ている?


●薄型iPhoneのメリットはコピー製品対策に役立つ?
薄型化されるメリットは、スマートになる、使い勝手がよくなるだけではない。7ミリとも6.5ミリとも言われこの薄さになるとコピー品を作るのは難しくなるというメリットもありそうだ。中国でさっそく出てきたニセモノiPhone 6は8月1日に発売されるらしいが、本体サイズ、特に厚みは現時点で不明である。おそらく正面から見たデザインを似せただけの製品だろう。iPhone 6らしさを体験したいと思って購入しても、結局は金の無駄遣いになりそうだ。

●トレンドは大きさより薄さ!スマホの薄型化はどこまですすむ?
さてiPhoneに限らず各社はスマホの薄型化にここ数年力を入れている。しかもハイスペックなハイエンドモデルでも厚みは10ミリ以下と薄くなっており、胸ポケットやポーチにも楽々入れることができる。

ではスマホの厚みはどこまで薄くなるのだろうか?日本で発売されているスマホの中ではファブレットサイズのソニー「Xperia Z Ultra」が6.5ミリと一番薄い。

一方海外を見ると、なんとこのXperia Z Ultraよりも薄いスマホが次々と発売されている。例えば日本でもSIMフリースマホの販売を開始したファーウェイは2013年6月に厚み6.18ミリの「Ascend P6」を発表している。Xperia Z Ultraとの差はわずか0.32ミリだが、手にもってみると確かに薄さを感じられる。人間の指先はコンマ数ミリの違いでもしっかりと認識できるのだ。


現時点で世界最薄のElife S5.5はわずか5.5ミリの厚さ。強度も十分だ


●小型軽量の日本は今や昔!薄型スマホの主役は中国・台湾メーカーの独壇場
そしてスマホの最薄合戦は今や中国・台湾メーカーの独壇場になっており、その2か月後には5.75ミリの「Vivo X3」が、そして今年2014年4月にはGioneeが5.5ミリの「Elife S5.5」を発表。ここまで薄いとズボンの後ろポケットに入れて椅子に座ると本体が曲がってしまいそうだが、Elife S5.5はフレームに削り出しのマグネシウム合金を使うことで十分な強度を持たせている。製品発売後の中国やアジア各国でも「折れてしまった!」という苦情が無いそうだ。単純に薄さを競った製品ではなくしっかりとした強度設計もされている。

そのGioneeは、今度は5ミリ厚のスマホも発売予定という。ここまで薄くなるとSIMカードを出し入れするトレイの設計も大変そうだ。また強度はもちろんのこと、持ちにくくなってしまわないかという心配もある。

●薄型で変わるスマホの利用スタイルと周辺機器
だが薄型化とともに、周辺機器や利用スタイルも変化があらわれている。
最近は海外、特にアジア各国では手帳型のフリップカバーが大流行している。本体の薄さが進んだことで、カバーを付けても十分に薄いし、本体が極端に薄くなってもカバーを装着すれば本体が薄くても使いにくくなることは無いのだろう。

メーカーが本体の薄さを競っていても、使う消費者はカバーを付けてしまうというのはなんとも報われない話かもしれない。だがそれでも各社は「0.1ミリでも薄く」と、薄型スマホの開発を今後も続けていくに違いない。

そして薄型のiPhone 6が噂通りに登場すれば、薄型化と薄型利用スタイルは更に加速することになるだろう。


山根康宏