コンビニでは「健康」がキーワード

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  コンビニエンス・ストアで健康路線を打ち出した商品が急激に増えている。進撃のローソン、追うセブン、独自路線のファミマ。食文化に詳しい編集ライターの松浦達也氏が解説する。

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 いまから半年ちょっと前、2013年12月に「ローソンVSセブン ダイエット効果を謳う低糖質食品でバトル」という記事を書いた。現在、快進撃を続けるローソンの低糖質パン「ブランパン」の認知がじわじわと進みブレイクし始め、そしてセブン―イレブンの「サラダチキン」が爆発的な人気で製造が追いつかなくなり、一時的に製造が止まった頃だった。

 それから7か月、各コンビニの健康志向に拍車がかかっている。先鞭をつけたローソンは、ブランパンシリーズをこの5月にリニューアル。米ふすまを加え、看板商品のブランパン1個あたりの糖質を3.4g→2.2gと35%オフ。一般的なロールパンと比較すると84.3%オフという低糖質っぷりだ。ラインナップも強化された。ブレッドタイプの「ブランブレッド」「ほろにがショコラ&ホイップブラン」「ブランのトマトカレーパン」などタイプ違いで全8種類。店頭でもブランパンのコーナーは目に見えて拡大されている。さらに、これまで都市部の一部店舗以外であまり見ることのなかった(注文すれば入荷してもらえたらしい)ブランサンドを店頭で見かける機会も増えた。

 さらにこの夏、ローソンの冷凍庫に並んだのが「80kcal」とパッケージに大きくデザインされたカロリーコントロールアイスシリーズ。昨年も店頭に並んでいたバータイプのチョコ&クランチバーのほか、今年はカップ型3種にモナカ型3種がリニューアルされ、ジェラート型2種が加わった。しかもいずれも糖質50〜30%オフ。デザートシリーズの「UchicaféSWEETS 2014年夏コレクション」もすべて170kcal以下と、盤石の健康シフトだ。

 昨年、「サラダチキン」が爆発的な人気を博したセブン―イレブンも、周辺のアイテムを充実させた。袋タイプのカット野菜シリーズに「10品目の彩りミックス」「シャキシャキロメインレタスサラダ」などプレミアムラインとも言える「食卓サラダ」シリーズが加わり、全8種類に。サラダ全タイプを合計すると30種を超える大充実のラインナップだ。

 そのほか「生きて腸まで届く乳酸菌入りのむヨーグルト」シリーズ5種と、アイスミルクの「生きた乳酸菌が入ったアイス」など、やはり健康を意識したアイテムに注力。さらにオリジナルブランドのパンについては、健康リスクについて物議を醸すトランス脂肪酸を2005年比で十二分の一にまで低減している。

 “3強”の一角であるファミリーマートは、この4月、新宿区にコンビニエンスストアと調剤薬局との一体型店舗をオープンさせた。近隣にある病院の調剤薬局としての機能も果たしながら、通院客などに向けて栄養調整食品ややわらか食など健康食品のランナップを強化するという。

 ドラッグストアとの提携は、セブン―イレブンやローソンも進めていく予定となっている。商品開発超高齢化社会を迎える日本の日常を支えるコンビニに、もはや「健康」というキーワードは不可欠なものとなっている。